2012年からNetflixに一部の映画の独占放送権を提供してきたウォルト・ディズニーが、動画配信契約の打ち切りを発表した。
2016年に株式の33%を取得したMLB のストリーミング会社BAMTechの保有株を過半数に増やし、2019年から独自のストリーミング配信を開始する。視聴者のストリーミングサービスへの移行を受けての動きだ。
スポーツチャンネルESPNの失速を懸念した新たな戦略
ストリーミングサービスやモバイル・デバイスなどの普及が、従来の有料テレビの脅威と受けとめられていることは、以前から報じられていた。
CNNなどメディアの報道によると、ディズニーの主要収益源であるスポーツチャンネルESPNもその煽りを受け、2016年以降、視聴率と収益が落ち込んでいる 。
ディズニーは急速に変化する市場の需要に応えようと、15.8億ドルを投じてBAMTechの保有株を75%にまで増やすという 打開策に出た。
18年にESPNのストリーミング・サービス開始を予定しているほか、19年からは独自の家族向けストリーミング・サービスも配信するという。このサービスでは「トイ・ストーリー」などディズニー・ピクサーの映画のほか、ディズニーXDやディズニー・ジュニアの作品が配信されるようだ。
ディズニーのロバート・アイガー会長は、「消費者に直接高質な経験を提供する上で、BAMTechの主要株取得が必須である」と主張している。