保険分野でITを活用するInsurTechは海外のほうが進んでいるといわれるが、日本の保険会社も手をこまねいている訳ではない。保険会社によるアプリのリリースも増えてきた。

保険分野とIT

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(写真=PIXTA)

日本では契約者も高齢化し保守的で、新しい技術や保険商品への抵抗感があるように見受けられる。補償内容が分かりやすい損害保険に比べ、保障内容と給付要件が複雑な生命保険。契約前にも契約期間中もケースバイケースとなる事象は多い。そのせいか、現在国内で生命保険をアプリだけで網羅することは不可能である。

2010年以降に生命保険に加入した契約者について、生命保険文化センターがおこなった調査がある。生命保険の加入を検討するときの情報入手経路としてはいくつかあるが、生命保険会社の営業職員や保険代理店から情報を得たとする回答が過半数を超える。

商品カタログ・パンフレット、テレビ・新聞・雑誌・書籍、生命保険に関する情報を提供しているWebサイト、保険会社や代理店のサイトなどを合わせても20%にも満たない。

内閣府、財務省が発表している相続税・贈与税に関する資料においても、2004年には金融資産を持つ60代と70代が過半数を超えた。それ以降も高齢化が進んでいる。若い世代がアプリに親しみを持ちアプリ以外のITを身近に感じていても、そうでない高齢者の方が金融資産を持っているのだ。

保険会社が消極的な理由はそこにあるのではないだろうか。年代を超えて情報入手経路や加入経路が増えることで、目に触れる場所でのIT活用が進む。InsurTechが進めば今よりも便利に、身近に保険を利用できる。

保険会社が提供しているアプリ

海外同様、国内でも損害保険会社で活発にアプリ開発がなされてきた。テレマティクス保険など既にITの活用が始まっているもあるが、まずは契約者でなくとも利用できるアプリを紹介しよう。

  • 損保ジャパン日本興亜「ほけんアプリ」
  • 三井住友海上「スマ保アプリ」シリーズ
  • ソニー損保「ドライバーズナビ」「トラブルナビ」「ご契約者アプリ」

損害保険で代表的な自動車保険では、事故時の連絡や安全運転の診断など、補償内容に直結した内容を含んだアプリが多い。保険加入の選択肢としてダイレクト型も増えていることから、契約内容の照会を本人含め家族分までおこない、満期前のお知らせまでしてくれるものもある。

補償内容の重複を防ぎ、より内容が素晴らしく保険料が安い保険を選ぶには、まだまだ加入者の知識と自ら情報収集することが欠かせない。上手にアプリを活用しながら健全な家計を目指そう。

  • 第一生命「健康第一」
  • アクサ生命「Myアクサのスマホアプリ」「アーユーOK?」「Health U!」

生命保険会社では損害保険会社よりは活発ではないものの、まずはアプリを身近なものにしようとする動きがある。

健康増進に向け歩数計の表示をするものや、健康的になるための目標設定とそのアシストをしてくれるものなどがあり、からだを健やかにするものが主流だ。家族の緊急事態の通知、プロへの相談、行動履歴の確認やコミュニケーションを図るものもある。

まずは自分が加入している保険会社名でアプリを検索してみると思わぬ発見があるかもしれない。加入状況に関わらず利用できるアプリも多いので、夏季休暇など時間のあるときにはチェックしてみてはどうだろうか。(小城まどか、保険ライター)

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