共働き世帯が多数派になりつつあるが、夫婦で稼いでいるからと言って家計にゆとりがあるわけではない。むしろ「貯蓄はほとんどゼロ円」そんな家も少なくはない。なぜ、世帯収入の割にお金を貯めることができないのだろうか?
「貯められない」には2種類ある
生活のため、配偶者の収入減を補うため働きはじめた家庭では、働けど働けど貯蓄は思ったように増えないことが多い。「貯められない」のはある意味でやむを得ないことである。しかし、結婚する前からともに正社員で働き続けているような共働き世帯が罹る「貯められない病」もある。怖いのは後者の場合だ。
たとえば世帯年収が1,000万円を超しているにもかかわらず、貯蓄がほとんどないか少ない場合、貯められない原因として次のことが挙げられる。
(1) 住居費(住宅ローンや家賃)の手取り収入に占める割合が25%を超えている
(2) 子がまだ幼く、保育料や教育費などに糸目なくお金をかけている
(3) 趣味や交際費、ご褒美支出が多い(独身時代からお金の使い方が変わっていない)
(2)の保育料は期間限定だが、それ以外は根本的な見直しや準備が必要だ。「貯められない病」から回復するため(1)を最初に見直し、続いて(2)や(3)を振り返ってみよう。
そもそも家計管理の仕方に問題があるケースもあるだろう。メタボ家計になりがちな家計管理について次項にまとめておく。