関門海 <3372> の株価が堅調に推移しているようだ。実際株価の値動きだけを見ても筆者が前回ご紹介した2月14日時点での349円から一時は520円まで上昇するなど、最近は単なる優待株の枠を超えて有望な低位材料株へと変貌しつつある。2月からすでに半年が経過して色々と動きがあったようなのであらためて振り返っていこう。

なお前回の記事に関しては以下を参照してほしい。

高配当で人気「関門海」の株主優待を徹底分析 ふぐ好きは必見?

「ふゆ」頼み、かつ「ふぐ」頼みからの脱却

関門海,株主優待
(写真=PIXTA ※画像はイメージです)

関門海の利益構造は、なべ物の人気がなくなる夏場に赤字を残して冬場で一気に盛り返すのが主流であった。しかし、今後は冬のフグ鍋料理に頼った一元的な利益からの脱却を狙い、様々な施策を練っている。

例えば、夏場のうなぎ料理(神楽坂店で提供)や少しテイストが変わったイタリアン料理、また新たに鱧(はも)料理の提供を開始している。未だ芽が出てきたばかりだから、少しずつ体制が整って来れば、四半期決算(とくに前半)にも良い影響が出てくる可能性もありそうだ。

夏場といえば、2020年には東京オリンピックも控えている。外国人向けの料理としても「玄品ふぐ」にて夏メニューを提供することは意義がありそうである。

最新の業績をチェック 広告宣伝費用と優待が重しに

最新の業績動向を確認しておこう。8月10日に関門海は第一四半期決算を発表している。

売上高は7億4800万円、純利益はマイナス1億4700万円となっている。通期の業績予想に関してはこれまでの会社予想とは変更はなしで、売上高50億円、純利益1億円となっている。

今回の決算は無事通過とみることができそうだが、残念ながら四半期決算の最初は赤字となっている。これは春夏向けの施策が開始されたばかりであることも考えると、もう少し我慢の時が続きそうということであろう。

四半期決算の内容を紐解いてみると、新しい季節商品の広告費や株主優待に伴うコストの増加が決算を圧迫していると記載されている。広告費は今後の業績アップへとつながるが、確かに個人投資家向けの株主優待は少々手厚すぎる感があるのも否めない。業績回復と株価回復に伴い、今後は株主優待の変更がある可能性も考えられる。

株主優待はやはり熱い ふぐ料理を堪能

そうはいっても、やはり関門海に投資する最も魅力的な動機は株主優待だという人も多いだろう。株価が上がってもお得感は満載である。

筆者も何度か株主優待でお世話になっているが、13万円程度の投資で3980円相当のコース料理を年2回提供というのは優待の中では大変魅力的である。

最近では四国地方(松山)に玄品ふぐを初出店するなど今後は全国展開していく方針だそうで、今は優待を使えなくても、今後は近場にお店ができる可能性もある。年のため下記に優待の内容と必要な投資金額を記載しておく。

【株主優待内容】(3月・9月の年2回)

100株 1000円の食事券(必要投資金額4万5400円)
300株 3980円のコース食事券(必要投資金額13万6200円)
600株 3980円のコース食事券2枚(必要投資金額27万2400円)
1000株 3980円のコース食事券3枚(必要投資金額45万4000円)

中国関連株としても今後は注目

さらに今後はアジア関連銘柄としてテーマ性が付与されている。アジア圏(中国やシンガポールなど)でフランチャイズ展開を拡大していくこととなり、インバウンドからアウトバウンドへの体制が整いつつある。

ジャンルは異なるが、極楽湯 <2340> というスーパー銭湯を運営する企業が中国出店を開始したのち、株価が大幅高した経緯がある。中国では昨年ふぐ食が解禁されたこともあり、ふぐ料理への期待が高まれば海外出店成功への足がかりとなるだろう。今後は中国関連株(テーマ株)としてもチェックしておきたいところだ。

株価の乱高下も見られるため買う際には注意

ただ直近の少々気になる点として、株式の乱高下現象が生じている。いずれも急激に株価をあげて、その日のうちに制限値幅の上限まで買われて、しばらくすると元の株価まで戻るという現象である。

このような動きは超短期的資金(デイトレなど)が流入すると起こりやすい。長期で投資をする際には、それほど気にする必要はないが、買う際には株価ボードをチェックして、その日に大幅な値上がりになっていないか確認をしたほうがよいだろう。

いずれにしても株価は業績へと最終的には近づいていくものだ。国内を新規の料理で、国外を玄品ふぐで攻め始めた関門海の今後の企業動向に大いに期待したいところだ。

谷山歩(たにやま あゆみ)
早稲田大学法学部を卒業後、証券会社にてディーリング業務に従事。Yahoo!ファイナンスにてコラムニストとしても活動。日経BP社の「日本の億万投資家名鑑」などでも掲載されるなど個人投資家としても活動中。個人ブログ「インカムライフ.com」。著書に「超優待投資・草食編」がある。

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