中国が8カ月ぶりに最大の米国債保有国 となったことが、米国財務省の6月のデータから分かった。為替介入を理由に大量売却を行った2016年10月以来、日本と順位が逆転していた 。17年6月の保有額は中国が1.1兆ドルで日本が1兆ドル。

こうした債務関係が、貿易問題などで摩擦が生じている中国と米国を「密接に結びつけている」と一部の専門家は見ている。

約2年ぶりに最大の米国債保有国となった日本

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(写真=Thinkstock/GettyImages)

外貨準備高および米国債の保有量で世界1位だった中国は、人民元強化と資本流出防止戦略として、14年以降徐々に米国債を売却して来た。その勢いが15年に入ってさらに加速する中、16年11月のトランプ政権誕生が人民元の急落に拍車をかけることになる。

中国はさらに米国債の売却を続け、最終的な同年の保有額を1兆ドル(1880億ドル減)強まで削減(米財務省データより )。10月以降は日本が中国に代わり、約2年ぶりに最大の米国債保有国の座に返り咲いた。

しかし17年に入り、中国が再び買い入れを増やす一方、日本が6月の保有額を前年12月の水準まで抑えたことから、8カ月ぶりに立場が逆転した。

トランプ大統領の貿易面での圧力はどこまで通用するのか?

こうした動きは、人民元の対ドル強化の効力を反映した流れと推測される。中国人民銀行は8月、ドルの他通貨に対する全面安を受け、人民元の対ドル基準値を前年10月以来最高の水準に設定した。

その一方で、中国の軍事的野心や米政府に対する影響力への懸念が再浮上している。
一部の専門家は、問題の根底がより複雑であるとの見解を示している(CNN より)。中国が巨額の融資を米国に行っているという事実が、両国の関係を保っているという。トランプ大統領の強気の戦略がどこまで通用するか、懐疑的だ。

選挙運動中から中国に対する貿易面での圧力をあからさまに示してきたトランプ大統領は、8月、「中国の不公平な貿易慣行への対応策」として、通商法301条に基づいた調査を命じる書類に署名した。中国との交渉で解決されない場合、関税引き上げなどの措置も辞さない意向を示している。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)

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