最近ではスマホの普及により、テレビ離れが進んでいるという話はよく聞かれる話だ。

特に若者の間ではテレビ離れの傾向は強く「ニュースはツイッターで、映画やドラマは有料動画サイトで」といったように、自分で能動的にコンテンツを享受する姿勢が強い。そのため、テレビ局各社もなんとか視聴率を取ることに躍起になっているようだが、なかなか思惑通りの数字は取れずに苦戦しているようだ。

そんな中、テレビ東京ホールディングス(以下テレ東HD) <9413> の業績・株価が好調なようだ。同社は民放5位の放送局で、放送コンテンツは経済や旅番組、アニメが中心など他の民放とは多少異なる路線をとっていることでも有名だ。

ここでは、他民放とは趣きの異なるコンテンツを放送し独自路線を貫くテレ東HDの強さの秘密を探っていく。

最新業績では通期純利益を9.5%上振れへ

株式展望
(写真=PIXTA)

同社は30年3月期の第1四半期決算を8月3日に発表している。想定通り、第1四半期に関しては前年度比で増収減益予想となっている。

29年3月期 売上高 347億9900万円 純利益 19億7500万円
30年3月期 売上高 356億5900万円 純利益 14億2500万円

ただし、減益ではあるものの想定よりは好調だったようで、同時に通期の売上と利益を上方修正させている。下記が通期予想の修正前と修正後の数値である。

売上高 1462億円 純利益 34億7000万円(修正前)
売上高 1467億円 純利益 38億円(修正後)

売上高の伸びは微々たるものだが、純利益が9.5%上振れとなっている。もともと、今期の通期予想は前期に対して純利益が伸び悩む予想であったことから株価はここしばらく足踏みを続けていた。

しかし、減益幅が予想の段階で縮小したことから、その後株価も大幅な上昇を見せているようだ。

第1四半期は放送事業より放送周辺事業が好調