金曜日の海外時間には、米長期金利が低下して円買いが優勢となる場面もありましたが、トランプ米大統領がバノン主席戦略官兼上級顧問を更迭したことから米長期金利が上昇して円売りが強まりました。

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(写真=PIXTA)

欧州時間序盤、東京時間終盤に円買いドル売りが強まった流れを引き継いで、ドル円は108.90円台まで下落し、ユーロドルは1.1750台まで上昇しました。しかしユーロ買いは続かず、ユーロドルは1.1720付近まで、ユーロ円も127.80円台まで反落しました。その後米長期金利が一段と低下すると再びユーロ買いが強まって、ユーロドルは1.1770台まで、ユーロ円は128.30円台まで上昇しました。この時もユーロ買いは長続きせず、ユーロドルは1.1740付近の、ユーロ円は128.10円付近のもみ合いとなりました。

NY時間にはいると、再び米長期金利が低下したことから円買いが優勢となってドル円は108.60円付近まで、ユーロ円は127.50円台まで下落幅を拡大しました。その後「トランプ米大統領がバノン主席戦略官兼上級顧問を更迭した」と報じられると、米長期金利とNYダウ、原油相場が上昇してリスク回避の動きが後退し円売りが強まって、ドル円は109.60円台まで、ユーロ円は128.70円台まで上昇しました。この間ユーロドルは引き続き1.1740台を中心としたレンジ取引が続きました。

NY時間引けにかけては、週末を控えて米長期金利がやや反落したこともあって、ドル円は109.10円台まで、ユーロ円は128.30円台まで反落しました。

週明けの東京時間には、日経平均が弱含みに推移していることから、ドル円は上値の重い展開となっています。

今日の海外時間には、指標発表などの予定はありません。

昨日引け時点でのFF金利先物による年内のFOMC追加利上げ確率は約41%、一回目の利上げの確率が50%を超えるのは2018年6月となっています。(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライム byGMOチーフストラテジスト。

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