基本的には今後、日本の株が上がるとすれば二つの条件が必ずあります。一つは、トランプ大統領が選挙戦から就任前後にかけて宣言している、トランプ新経済政策が一歩でも二歩でも前進することです。トランプ大統領の「ドルが強すぎるのは好ましくない」という発言などもあり、ドル安になりやすいわけですが、トランプは5兆ドルの減税、1兆ドルの公共投資、さらには規制緩和をすると約束しています。

とくに金融とエネルギーに関する規制緩和が前進すれば、アメリカが金利上昇、インフレに向かうのは間違いないので、ニューヨーク株高と同時に日本株高になる。為替はドル高円安になるでしょう。これが一つの条件です。

(本記事は、菅下清廣氏の著書『 2019年までに株でお金持ちになりなさい 』徳間書店 (2017/6/30)の中から一部を抜粋・編集しています)

菅下 清廣
スガシタパートナーズ株式会社代表取締役。国際金融コンサルタント、投資家。立命館アジア太平洋大学学長特別顧問。マーケット情報配信サービス「 スガシタボイス 」、株価の解説・予測が無料で読める「 スガシタレポート オンライン 」を配信中。

法人税の引き下げによる景気拡大に期待感

米国株,日本株
(画像=Webサイトより)

トランプのアメリカが牽引するであろう今回の相場で、米国の景気が良くなって株価が上がる要因には二つあります。一つはトランプによるインフレ政策です。トランプのインフレ政策が前進する。いまは「ロシアゲート」問題で弾劾すらされかねない政治状況なので、経済政策まで手が回っていません。

しかし、いろいろもめたとしても結局、法案が進む。5兆ドルの減税を実施して、法人税の35%を15%に下げたら、強烈にアメリカの景気は良くなります。仮に15%にならなくても、なんらかの減税を行う可能性は高い。アメリカの企業は、減税となれば大盤振る舞いでいろいろなことをやります。給料も上げるだろうし、ボーナスも払うようになる。

日本にしても、いま法人税を15%にしたら、景気は一気に良くなります。個人の所得税も上限を5%ぐらい下げると、個人消費につながります。だから、トランプが大統領になってから、株価はものすごく上がっている。この株高が資産効果となって、さらに消費が伸びていく。アメリカの景気が好循環のサイクルに入りつつあるのです。

アップルの株価がポイント

二つ目はAIを始めとするアメリカ発のテクノロジーの進展です。世界のテクノロジーを先導する国家こそがアメリカです。アップル、アルファベット(グーグル)、アマゾンを始めとする新しい巨大テクノロジー国家が生まれつつある。

その意味では、ニューヨーク・ダウよりもナスダックのほうが上がるだろうと私は考えています。ニューヨーク・ダウの株価上昇も当分続くでしょうが、ナスダックはさらに高値圏をうかがう動きになるのではないでしょうか。いますでにナスダックは新高値で、6100ポイントを超えてきている。これがたとえば将来、7000〜8000などというとんでもない値段になる可能性がある。

いまのトランプ相場を占うキーになる銘柄は、アップルです。米国株上昇を牽引しているリーディング・ストックがアップルだからです。アップルの株が上がっている間は、相場は崩れません。

アップルやアルファベット、アマゾンといった株が上がっている間は大丈夫です。アメリカはすでに第四次産業革命相場の真っただ中にあります。日本の株式市場ではまだ始まっていません。そのアメリカの第四次産業革命相場を牽引しているのがアップルです。だから、アップルの株価を見ていなければいけません。アップルの株価は右肩上がりに上昇しています。

今度、トランプが税制改革をして、いまアメリカ企業が海外に持っている金融資産をアメリカ国内に戻す場合に税率を下げると言っているので、もしアップルが海外に持っている約22兆円のお金が全部、アメリカに還流してくるとどうなるか。アップルの工場はほとんど海外ですから、国内の設備投資はない。

となると自社株を買うかもしれないと言われています。海外の株が還流して、アップルに自社株買いが起こって、株価が上がるということになりそうなのです。

アメリカのバブル相場は2019-2020年ごろがピークか

トランプ相場はこの先、1990年代の日本のバブルと同じような巨大なバブル相場になる可能性を秘めています。日本のバブルは1982年から7年上げて1990年にピークを迎えました。日経平均株価は1989年末に最高値の3万8915円をつけた。このときの日本と同じパターンが、アメリカ市場で起きるかもしれないと私は思っています。

トランプ大動乱相場の最後は、アメリカ大バブル相場で終わるというのが、いまの私の大局観です。そのアメリカ大バブル相場は、長期の波動でいうと2009年3月9日が出発点です。リーマンショックの翌年に記録した7000ドル割れの最安値です。リーマンショックを織り込んだ安値です。それから約7年の波動で実際に2015年に、1万8000ドルで最初の天井をつけている。

その後調整を入れて、いまトランプ相場で、ニューヨーク・ダウは2万1000ドルを超えて、最高値を更新し続けている。アメリカ株は3倍にも上がっています。2016年11月から始まった今回のトランプ相場は、2020年ぐらいまでにバブル相場になる可能性が高いと私は見ています。おそらく2019年〜2020年がアメリカ株のピークになるでしょう。(ZUU online 編集部)