新車販売が伸び悩む中、キャンピングカーの販売が好調だ。2016年度の国内売上は365億4291万円(前年比102.3%)で、これまでの過去最高だった2015年の357億1922万円を上回った。

国内の保有台数も2005年の5万台から、2016年には10万400台と倍増している。(いずれも日本RV協会調べ)。人気の背景には、どんな理由があるのだろうか?

リタイア世代が主だが若い世代も増えている

自動車業界,ライフスタイル,被災生活
(写真=PIXTA)

キャンピングカーユーザーの年齢層は、60歳代が約40%を占める。2007年ごろからハッピーリタイアした団塊世代が、旅行を楽しむためにキャンピングカーを購入するケースが増えた。

子供も独立し、夫婦2人で気ままに旅を楽しむにはキャンピングカーはピッタリだ。飼っているペットを旅行に同行することも多く、ペット同伴で泊まれる宿泊施設が少ない日本では、いわゆる「ペット旅」のニーズにも応えてくれる。

シニア層に加え、現役世代の30~50代のユーザーもじわじわと増えている。キャンプなどのアウトドアレジャーだけでなく、スケジュールや予約に縛られない車中泊での旅行を好むカップルや若い夫婦が、普通車からキャンピングカーに乗り換えるケースもある。

無駄を省いた低価格キャンピングカーが後押し

これまでは1000万近くする大型のキャンピングカーを、お金持ちが道楽で購入するイメージだが、今はずっと身近になっている。現在でも中心価格帯は国産高級車並みの400~500万程度だが、最も伸びているのが200~300万円台の軽キャンパーだ。

文字通り軽自動車をベースにしたキャンピングカーで、軽自動車登録のため維持費もかからないため、セカンドカーや若年層でも購入しやすくなっている。スペース的には厳しいが、これまで常識だったシャワーやトイレ、キッチンを省き、大人2人用の就寝スペースに重点を置いた車中泊仕様にすることで低価格に抑えているものが多い。

コンパクトな車体で取り回しも良く、都市部や山道でも不安なく走れる。バンタイプなら4人乗車もできるので、ファーストカーとして利用ができるのも大きなメリットだ。

利用環境の整備で、もっと普及が進む

こうした車中泊仕様のキャンピングカーは、トイレや入浴施設がある高速のサービスエリアや道の駅、温泉施設などの利用が前提になる。もとは施設を利用するクルマのための駐車スペースのため、一般的に仮眠は許されても滞在には問題がある。

キャンピングカーユーザーの長期滞在や生活ごみの不法投棄、公共電源の無断利用などのマナー違反が目立ってきており、施設管理者からキャンピングカー締め出しの動きも出てきている。

こうした状況に対して、日本RV協会の関連子会社「くるま旅クラブ」では「快適に安心して車中泊ができる場所」として、各施設と連携し「RV PARK(RVパーク)」の紹介を行っている。有料ではあるが、専用スペースに24時間利用可能なトイレ、ゴミ処理や100V電源を利用する事ができ、1週間程度の滞在も可能だ。現在は国内100カ所程度だが、将来的には1000カ所を目標に拡大する予定だ。

こうした施設が拡大すれば、旅先での車中泊のマナー面での後ろめたさも無くなり、さらに普及が進むと思われる。

災害への備えとしても有効だが注意点も

2016年の熊本地震で、多くの人が自家用車で寝泊まりする「車中泊避難」を行っていたニュースを見た人も多いはず。長期に渡る車中泊で、エコノミークラス症候群を発症するケースが続出し、不幸にも死亡例も出た。災害時の車中泊避難には課題も多いが、車中泊を前提にしたキャンピングカーであれば避難生活にも大いに役立つに違いない。

一方で、運転には注意が必要だ。内装や装備のため、ベースとなった車両よりも重く、重量バランスも悪くなっているので運動性能が落ちている。ゆったりとした気持ちで、のんびり運転するのが大切だ。気になるようであれば、レンタカーもあるので使い勝手とあわせて確認してみるのが良いだろう。(ZUU online 編集部)

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