学生の3分の1が「学位選びよりも車探しに費やす時間のほうが長い」、5人に1人が「次の海外旅行先選びのほうに時間をかける」ことなどが分かった。
調査はオープン大学オーストラリア(OUA)が1000人の学生を対象に実施したものだが、「大学進学が当たり前になり過ぎて、生徒のモチベーションを下げているのではないか」との専門家の意見もでている。
3割が中退、4割が専攻科目変更
調査結果を掲載したNews.Com.Au によると、多くの学生が大学や学位という「長期投資やコスト」よりも、車や旅行など「即手に入れたいという要求」を優先しがちな現状が結果に反映されている。
オーストラリアではおよそ半分の大学生が自宅から通学しているため、比較的学習環境に恵まれていると思いきや、中退する生徒の割合は32%と極めて高い。「やりたいことが変わった」という理由で専攻科目を変更する生徒は、40%にもおよぶという。
社会分析者のデヴィッド・チョーク氏は、「こうした結果は驚くに値しない」という。大学進学が義務教育の一環のようにシステム化された現代社では、学位取得から将来的に得れる利益よりも、目先の車や旅行、PCから得られる満足感のほうが大きいという理論だ。