「子どもに費用の高いスポーツ(ゴルフなど)を習わせる」親が、米国で増えているという。 6割が毎月最高499ドル、2割が1000ドル、1割弱が2000ドルを費やしている。

これらの家庭は特に経済的に裕福というわけではなく、「将来見返りのある子どもへの投資」として、家計を切り詰めたり貯蓄を切り崩したりして費用をねん出している。

それが理由で3割が「老後の貯蓄ができない」など、アンバランスさが目立つ。

娯楽、ホリデーを我慢し、老後を犠牲にしてまで夢を託す?

米国の証券会社TDアメリトレードが、運用資産2.5万ドルを所有する30~60歳の親を対象に行った調査から、20%弱が子ども一人当たりのスポーツ系の習い事に、少なくとも毎月1000ドルをつぎ込んでいることが分かった。
これは米国の住宅ローン月額返済の中央値と、ほぼ同じ金額だ(米国勢調査局データ)。さらに8%は毎月その2倍、63%は毎月100~499ドルを子どものスポーツ系の習い事に支払っている。

回答結果を見る限り、これらの家庭が特別裕福というわけではない。「娯楽を我慢する(55%)」「ホリデーの回数を減らす(40%)」「老後用の貯蓄を切り崩す(23%)」など、むしろ子どもの習い事の費用が家計を圧迫している。

実際、「子どもの習い事にお金をかけ過ぎて、老後のための貯蓄まで手が回らない(33%)」「今後も貯蓄ができないのではないかと心配(60%)」という回答者も多い。

高額な「エリート・ユース・スポーツ」への投資