アメリカのクラウドファンディング大手「Kickstarter」の日本版がきょう13日に開始する。すでに同様の「購入型」サービスとして、日本でも「Readyfor」「CAMPFIRE」「Makuake」などのサービスがある。今後、業者間で競争の激化が予想される。
「購入型」のクラウドファンディングはプロジェクトに対して資金を提供するタイプだ。利用者は工業製品の開発者や、芸術系のクリエイターが多い。資金の提供者に金銭のリターンはないが、プロジェクトによる製品やサービスのリターンを得ることができる。
「Kickstarter」 クリエイティブに強い老舗
「Kickstarter」はアメリカのニューヨークにあるクラウドファンディングを手掛ける老舗の企業だ。2009年4月設立時から約13万のプロジェクトを成功させ、同クラウドファンディング内で集まった金額は総額30億ドルを超えている。2015年には、スマートウォッチ「Pebble Time」のプロジェクトが2000万ドル強の資金を調達した。これが現在の最高額である。
ジャンル別でみると、「Film & Video(映画・テレビ)」の件数が多く、次いで「Music(音楽)」「Games(ゲーム)」となっている。2014年にはミュージシャンであるニール・ヤングが考案した「PonoMusic」用の高音質音楽プレイヤー「PonoPlayer」が600万ドル以上を集めたことで話題になった。
本国の「Kickstarter」を自身のプロジェクトで利用するにしても、第三者が支援するにしても、言葉のちがいによる壁があった。日本版によって、その壁が取り払われたのは歓迎すべきことだろう。