成人した子どもの職探しに関する調査で、米国の親の4割が「子どもの代理で会社に問い合わせする」、3割が「子どものために応募する」、「子どもと一緒に面接を受ける」も1割弱という結果が報告された。

近年米国では、「親が成人した子どもに関与し過ぎる」傾向が強まっているという。

大手企業従業員の3割が「応募者の親の過保護ぶりを目撃」

就活,面接,就職
(写真=Thinkstock/Getty Images)

この調査はミシガン 州立大学が、新卒採用に関わった企業の従業員を対象に実施した。こうした過保護的な親が目立ち始めたのは2006年頃だという。

従業員数が3688人以上の大手企業では、従業員の32%が「新卒生の採用プロセスや就職直後に、親が関与してくるケースを目撃した」と回答。従業員60人以下の小企業でも、従業員の12%が同様の経験をしている。

具体的には、「(子どもが応募する)会社の情報を問い合わせる(40%)」「子どものために応募する(31%)」「子どもが良い地位につけるよう売り込む(26%)」「子どもためにキャリアフェアに参加する(17%)」「不採用に文句をつける(15%)」など。

中には「子どもと一緒に面接を受ける」という、常識の範囲を遥かに通りこした親も4%いるというから驚きだ。

「給与交渉をする(9%)」「面接の約束をとりつける(12%)」など、これらの親にとっては「子育ての一部」なのだろう。

職場でも親に守られることに慣れきっている新卒生もいる

就職後もこうした過保護ぶりは続く。

子どものパフォーマンス評価を懸念する親が「子どもの振り当てられた作業を手伝う」と、まるで小学生の子どもの宿題を手伝う感覚だ。

子どもも親に保護されることに慣れきっていて、「叱責を受けた際、親と話す前に監督者と会うことを拒否する」新卒生もいるという。

母親は問い合わせや応募など面接の下準備を手伝い、父親は給与交渉などに口をはさむ傾向が強いそうだ。

調査に協力した企業の多くが「親の関与を減らし、社会人としての自覚を持たせてほしい」と願っていることはいうまでもない。

「子どもを望む会社に就職させたい」という気持ちだけが先走り、親離れ・子離れできていない親子関係を就職活動に持ち込むのは、決して得策とはいえないはずだ。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)

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