(4) 住宅購入を「年収」で決めると失敗する理由

住宅を購入する際、不動産屋の営業マンから言われるままに「年収」から購入価格を決めてしまうと、将来的に、住宅ローンの支払いが厳しくなったり、子供の教育費が捻出できなくなったりといったトラブルに直面することになることが少なくない。

住宅展示場に足を運ぶ前に、まずは教育費や子供の結婚、車の買い替えや医療・介護費など、自分のライフプランをしっかりと見極め、それに沿った余裕のある予算を腹に落としておくことが必要だ。

(5) 『年収は「住むところ」で決まる』 株式投資と大学進学、リターンが高いのは?

プレジデント社から出版されているエンリコ・モレッティ著の『年収は「住むところ」で決まる 雇用とイノベーションの都市経済学』によれば、都市が繁栄するための要件は「イノベーション」にあり、それを促すのは、科学研究と人的資本への投資だとする。例えば大学進学を投資の観点で見た場合、その利回りは15%以上となり、株式投資の7%を大きく上回っているというわけだ。

いずれにせよ、「年収」と「住まい」というテーマについて考える際には、軽々に当面の資金繰りのみに捉われることなく、どこを「住むところ」に選ぶべきなのかも含め、人生設計を根底からじっくりと見つめ直してみる必要があるのかもしれない。(ZUU online 編集部)

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