1月に制度改正され、対象が大きく広がった「個人型確定拠出年金(iDeCo)」や来年1月から始まる「つみたてNISA」は長期の積み立て投資を後押しする制度である。マネックス証券はこれらの制度の認知度に関する調査を行い、その結果を発表した。個人投資家でも制度の詳細を理解している人は半数程度に留まっており、認知度の低さが浮き彫りとなっている。

iDeCoを利用している個人投資家は15% 半数は制度自体を知らない?

iDeCo,つみたてNISA
(写真=PIXTA)

調査はマネックス証券に口座を持つ個人投資家を対象に、9月1日~4日にかけてインターネットで行われ、486名から回答を得た。

「個人型確定拠出年金(iDeCo)」の利用状況について尋ねたところ、「名称も制度の内容も知っている」と回答したのは51%と半数に留まった。「iDeCoの口座を開設し利用している」と回答した人は全体の15%であった。1月の制度改正から9カ月が経過したが、利用者は少数に留まっており、認知度に課題がある事も浮かび上がっている。

iDeCoを知っているが、利用していない人にその理由を尋ねたところ、「興味がない、必要性を感じない」が最も多い結果となった。個人投資家にとってみれば、掛金の上限額が設定されている点や原則60歳になるまで引き出しが出来ないといった点等が、ネックとなっている可能性がある。また、「興味はあるが、手続きが不明・面倒」との回答がそれに続いている。始めるにあたり、勤務先の証明書が必要となる等、何かと手続きが煩雑となる事が敬遠されている理由の一つであるようだ。

つみたてNISA 個人投資家の認知度は3割強 活用したい人は1割に満たず