東京の下町が劇的に変わり始めた。北千住、日暮里といった交通の拠点になるエリアに次いで、立石、小岩といった昭和の雰囲気が多く残りシャッター商店街化が進んだ商店街でも大規模再開発がスタートする。

オリンピックを契機に都市再生が本格化

京成立石,小岩,下町
(写真=PIXTA)

下町には昔からの商業地区が多く、車でアクセスできるような大きな道も整備されていないことが多い。木造住宅密接エリアであり、土地の利権も入り組んでおり、再開発がなかなか進まない地区が多かった。アジアの主要都市が国を挙げた整備で、都市としての魅力、国際競争力を向上して行くのに対し、日本の街の整備の出遅れが目立ち始めていた。日本も、東京オリンピック2020を契機に、やっと官民をあげての市街地の整備に乗りだした。全国に緊急かつ重点的に市街化整備に取り組む「都市再生緊急整備地域」を制定し、整備を助成金の対象とするなど法律を整備した。

あの立石が大きく変貌する

東京都葛飾区の立石。荒川と江戸川に挟まれた下町エリアだ。かつては急行の停車駅で、商業地区として沿線有数の乗降客数があり東西に商店街が拡がっていた。今は木造のレトロな駅舎が残るだけで、各駅停車しか停まらない駅になってしまった。ただ、「呑んべえ横丁」があり、千円でベロベロに酔える街「センベロ」のメッカとして、昼間から酒を愛する人達が集まる東京の酒都としても知られている。

その京成立石駅の周辺では京成電鉄押上線の連続立体交差化を機に、3地区で再開発が検討されている。

先行しているのは駅の南口東地区。駅へのアクセスを整備し、約1.0haの敷地内に、地下1階地上3階建て延べ約900平方メートルのビルと地下1階地上34階建て延べ約3万7900平方メートルのビルの複合ビル2棟を建設する計画だ。低層部は公共施設や商業エリアとなり、高層部は住宅約450戸のタワーマンションになる。18年度後半に着手し、21年度後半に完成予定だ。野村不動産、阪急不動産、清水建設などの共同プロジェクトとなる。

北口地区の2.2haの敷地内には、葛飾区の総合庁舎を入居予定の地下3階地上13階建て延べ4万400㎡のビルと地下2階地上36階建て延べ8万1100平方メートルで公共施設や商業エリアと600戸のタワーマンションが入る複合ビルを建設する計画だ。旭化成グループが中心に行う。

南口西地区の1.2haの敷地内では、低層部は商業エリア、スポーツ施設、公共施設などになり、上層部は550戸から590戸のタワーマンションとなる地下1階地上34階建て延べ約9万6000平方メートルのビルの計画案が挙がっている。立石南口西地区市街地再開発準備組合が2017年2月に設立され、都市計画決定を目指している。