学資保険とは、子どもの教育資金を貯蓄しておくために利用する保険商品です。学資保険に加入するメリットとしては、親が死亡すると残りの保険料の支払いが免除となる点や、満期を迎えると支払った金額以上の保険金を受け取れる場合がある点などが挙げられます。

今回は、学資保険の基本を中心に、よく聞く「返戻率」についても解説します。

(写真=PIXTA)
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学資保険の基本

学資保険は「貯蓄型」と「保障型」に分かれます。貯蓄型は名前の通り貯蓄性を重視したタイプです。返戻率によっては、支払った保険料よりも将来受け取る金額の方が多くなる場合があり、より多くの教育資金を貯めたい人に適しているといえます。また、金利が変動しない限り、元本割れのリスクが低いことも特徴です。

貯蓄型は一般に、親が死亡した場合はそれ以降の保険料の支払いは免除されます。さらに、将来の学資金は満額受け取れます(一部商品によってはできないこともあります)。

保障型は、学資保険に親の生命保険が付いているタイプです。保険料を払い続ける「契約者である親」の死亡保障を兼ねているので合理的で、万が一の場合の備えが薄い人に向いています。貯蓄型と同様、親が死亡した場合はそれ以降の保険料の支払いは免除され、将来の学資金を受け取ることが可能です。

一般に保障型は、支払った保険料よりも受け取れる学資金は低い傾向にあります。

学資保険の返戻率とは

学資保険は教育資金の貯蓄を目的とした保険なので、払い込んだ保険料が満期保険金や祝い金によってどれだけの割合で増減するかを示す「返戻率」が非常に重要となります。返戻金が多ければ多いほど資産運用につながり、祝い金のタイミングによっては入園・入学といったステージに備えることが可能となるでしょう。

返戻率は、一般的に以下の式で表すことができます。

返戻率(%)=(祝い金+満期保険金)÷(支払保険料総額)×100

例えば、払込保険料総額が200万円で祝い金がなく満期保険金が210万円の場合、返戻率は105%という計算となります。多くの学資保険では満期を迎えると返戻率が100%を超えるため、返戻率が高い商品ほど保険を満期まで続けた際のメリットは大きいと言えるでしょう。返戻率は金利の状況に大きく影響されるため、同じ商品であっても加入時期によっては返戻率が異なる可能性がある点には注意が必要です。

最適な学資保険を探そう

返戻率が100%を下回っている場合、学資保険の内容が貯蓄性だけではなく、医療保険の保障内容などを含んでいる可能性があるので、学資保険のどの内容の部分に保険料を支払っているか意識しておく必要があります。

また、返戻率が高い学資保険は祝い金がない、払込期間が短い、満期が遅いという傾向があり、返戻率が低い学資保険と比べると「活用しづらいのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、学資保険は貯蓄を第一に考えている保険なので、やはり返戻率の高さが最もわかりやすい保険選びの基準と言えるでしょう。

金利が低い場合には返戻率も低くなる傾向にありますが、例えば外貨建ての学資保険を利用するという方法もあります。自身と子どものライフプランを考慮しながら、最適な学資保険を見つけ出しましょう。

(提供: 保険見直しonline

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