生命保険といえば、「死亡することで死亡保険金が受け取れるもの」と考えている方も多いようです。しかし、死亡保険は生命保険のなかの1つにすぎません。生命保険は、その保障内容によって「死亡保険」「生存保険」「生死混合保険」と大きく3種類に分かれます。生命保険の種類や代表的な保険について知り、保険についての知識を深めていきましょう。

生命保険の「死亡保険」とは

(写真=Africa Studio/Shutterstock.com)
(写真=Africa Studio/Shutterstock.com)

生命保険の「死亡保険」とは、被保険者が死亡または高度障害となった際に保険金を受け取ることができる保険です。大きく分けて定期保険と終身保険があり、状況に合わせてどちらかを選択することになります。

● 定期保険
加入してから10年や20年といった更新期間が設けられている死亡保険です。一般に、若い時期に加入すると保険料が安く、高齢になるにつれて保険料は上がっていきます。支払う保険料は掛け捨てで、終身保険と比較すると抑えられており、保険の乗り換えや解約がしやすいという特徴があります。

● 終身保険
保障が一生涯継続する死亡保険です。加入時に保険料の支払期間を選択します。保険料は基本的に加入時から変動することがないため、将来のライフプランが立てやすくなります。しかし、定期保険と比べると保険料が割高という特徴があります。

生命保険の「生存保険」とは

被保険者が満期まで生存していた場合に保険金を受け取ることができる保険のことで、代表的なものに個人年金保険があります。

個人年金保険とは、加入時から満期まで保険料を支払って積み立てておき、満期を過ぎると年金として受け取ることができる保険です。満期を過ぎると保険料の返戻率が100%を超えるものが一般的で、受け取り期間によって以下のように分類されています。

● 確定年金
保険料は契約で定めた期間に毎月年金として支払われます。被保険者が死亡後は遺族に年金が支払われることになります。

● 終身年金
被保険者が死亡するまで年金が支払われるため、満期を迎えた直後に死亡した場合は、受け取る保険金より支払った保険料の方が多くなってしまう可能性があります。

● 保証期間付き終身年金
確定年金と終身年金を組み合わせたのが保証期間付き終身年金です。生存している間は保険金を受け取ることができます。また、被保険者が死亡した場合でも、定められた保証期間中は遺族に年金が支払われます。

● 夫婦年金
夫婦保険では夫婦のどちらかが生存している限り年金を受け取ることが可能です。

なお、万が一満期を迎える前に被保険者が死亡した場合、それまでに支払っていた保険料の分が死亡保険金として支払われるケースが一般的です。

生命保険の「生死混合保険」とは

死亡保険と生存保険を組み合わせた保険です。被保険者が死亡または高度障害となった場合は死亡保険金、満期まで生存していた場合は生存保険金が支払われます。生死混合保険の代表的なものに養老保険があります。

● 養老保険
終身保険と同様に満期をあらかじめ決めておき、満期を迎える前に死亡した場合は、満期に受け取る予定だった保険金と同額を死亡保険金として受け取ることが可能です。金利が高いほど保険金の返戻率も高くなるため、加入する時期によっては資産を増やせる可能性があります。貯蓄と死亡保障を同時にカバーしているバランスのよい保険商品であるといえます。

また、養老保険とほぼ同じ仕組みのものに学資保険があります。

● 学資保険
子どもの学習費のために積み立てておく保険で、親が死亡した場合には残りの保険料の支払いが免除され、満期には保険金の満額が支払われる保険です。

養老保険と学資保険の異なる点は、支払期間や受取期間の違いくらいなので、加入する際は用途に合ったものを選んでいきましょう。

必要な保障を単独か組合せで準備しよう

保険に加入する際に重要な点は保障と保険料のバランスです。保障の充実度は上を目指すとキリがないため、現実的に必要な保障が揃っている保険に加入しましょう。また、1つの保険で貯蓄と死亡保障をカバーするより、場合によっては2つの保険を組み合わせた方がメリットは大きくなる可能性があります。

複数の保険を比較し、自身の状況やライフプランに合ったものを選択しましょう。

(提供: 保険見直しonline

【オススメ記事 保険見直しonline】
更新期が来た時の保険の見直し方とは
生命保険を選ぶ際の「掛け捨て型」と「貯蓄型」の決め手とは
持病や手術歴がある場合の保険の見直し方
改正にともなう火災保険の見直し・比較のポイント
人生のビックイベント! 結婚・出産・離婚にまつわる保険の見直し方