メガバンクの人員削減は当事者だけでなく、中小企業にもその影響を及ぼす。出向で財務や経理の担当者に就くケースもあり、中小企業でのポストの一角を占めるケースもあるだろう。しかし金融機関の出身者であれば「運用の専門家」と過信してしまうことは危険だ。2012年にAIJ問題で1300億円の年金が失われた教訓を忘れてはいけない。

メガバンクのポストと人員削減

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(画像=PIXTA)

メガバンクの人員削減が加速する勢いだ。1万9000人、9500人などと大きな数字の従業員削減策がニュースで話題になった。ロボット化、AI化が驚くべきスピードで変化している影響はもちろんであるが、最も大きな要因のひとつは人員構成のゆがみであろう。

会社組織では、そのピラミッド型の構造から年齢を重ねる毎にポストが少なくなっている。メガバンクの前身である都市銀行はかつて13行あった。合併などで集約されてしまった結果、特にバブル前後に採用された人員がダブついてしまっていることは容易に想像できる。

バブル時期の採用で人余り