2017年も残り僅か。一年を振り返り、自分がいったい何にお金を使ってきたのか、家計の棚卸を試みるのには格好の時期だろう。

ちなみに総務省統計局が発表している家計調査報告の2017年10月分速報値によると、二人以上の世帯について、1世帯当たりの消費支出は前年同月比名目0.3%増、実質では同額の28万2872円だった。また、このうち「住居」や「自動車等購入」、「贈与金」、「仕送り金」を除いた消費支出は、前年同月比名目0.0%、実質は0.3%マイナスの24万2286円だった。

最も多かったのは「食料」

出費
(画像=PIXTA)

消費支出の中で最も多かったのは「食料」の7万2562円で、全消費支出の25.7%を占めた。これは前年同月と比べても同じ水準であり、必要な出費だったということなのだろう。消費支出に占める食費の割合は「エンゲル係数」と呼ばれ、生活水準が低いほどこの値が高くなるとされている。2007年10月の消費支出が29万6984円で、このうち「食料」が23.0%の6万8195円だったことを見ると、この10年間で生活水準は低くなってしまっているのかも知れない。

「食料」に次いだのは、交際費や諸経費などの「その他の消費支出」で、19.8%の5万6075円だった。意外に多いのが通信や自動車等関係費の「交通・通信」で、14.3%の4万304円となっている。中でも通信費が2007年10月には1万2322円だったのが、1万4019円に増えているのが気になるところだ。スマートフォンが生活の隅々にまで普及してきたことも、一因として見逃すわけにはいかないのだろう。

以下は教養娯楽サービスや書籍、他の印刷物などの「教養娯楽」が9.3%の2万6347円だったのを始め、設備修繕・維持といった「住居」が7.0%の1万9659円、電気代、ガス代などの「光熱・水道」が6.6%の1万8723円、授業料等や補習教育の「教育」が5.2%の1万4822円、保険医療サービスや医薬品の「保険医療」が4.7%の1万3346円、シャツ・セーター類や履物類などの「被服及び履物」が4.0%の1万1306円、寝具類や家庭用耐久財などの「家具・家事用品」が3.4%の9727円などとなっている。

最も増えたのは「教育」