年末年始、自宅でホームパーティを開催したり、親戚が集まったりといった機会を多く持った人も多いのではないだろうか。

経営者になると、何かと自宅に人が集まる機会が増えるものだ。そうしたホームパーティやちょっとした「宅飲み」などでワインを楽しむという人もいるだろう。

レストランではオーダーするのを少し躊躇してしまうような価格帯のワインでも、自宅なら手頃に楽しめる。そんなワイン好きの中で最近盛り上がりをみせているのは、ワインセラーだ。今回は、自宅に置けるワインセラーを選ぶ際のポイントを紹介していく。

ワインセラーは利用用途で考えよう

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(写真=PIXTA)

自宅にワインセラーを置くなら、まずは「収納したいワインのタイプ」や「使用用途」を想定しよう。想定される利用法は、主に以下の2つだ。

●短期保存型
デイリーワインを気軽に楽しみたいという人は、まず短期保存向けのワインセラーを設置しよう。買いだめしたワインの保管なら、加温機能がない「ワインクーラー」でも十分だ。 コンパクトな小型のものなら、設置場所を選ばずに置ける。

ただ、ネット通販でまとめ買いをする人は、小型タイプで人気のある12本用だと物足りないかもしれない。そうした場合は、収納本数が30本程度の中型のワインセラーまでを目安に考えよう。12本まとめて購入したとして、ぎゅうぎゅうに詰めるのはワインの保存方法として好ましくないので、ある程度隙間を空けて保管するならこれくらいのサイズが適切といえるだろう。

こうした小~中型のものは、価格もリーズナブルで購入しやすいのが特徴だ。3万円くらいまでのお手軽なワインセラーなら、電流により冷却・加熱を行う「ペルチェ式」というものが主流になる。

●長期保存型
高級ワインの熟成やヴィンテージワインを保存するためであれば、温度だけではなく、湿度も管理できるワインセラーが適切だ。

日本には四季があり、気候により温度や湿度が大きく変化するため、ワインを適切に保管してくれる環境作りが必要になる。もし、高級ワインやヴィンテージワインであっても、長期保管せずにすぐに飲みきってしまうというなら、短期保存型のタイプでもよいだろう。

高級ワインの熟成であれば、冷蔵庫と同じ触媒を使ってモーターで動かすコンプレッサー式が適切だろう。業務用のワインセラーは、ほとんどがこのタイプだ。ただし、コンプレッサー式は振動や騒音が気になることもあるので、置き場所に留意したい。

どちらのタイプを選ぶとしても、ワインは光に弱いので、ガラス扉のタイプであれば紫外線対策がされているものを選ぼう。ただ、扉を開け閉めする時の部屋の明かり程度なら、そこまで神経質にならなくてもよいだろう。

赤ワインと白ワインは分けて保管するべき?

ワインセラーの中には、室温を変えて赤ワインと白ワインを別々に保管できるタイプもある。赤ワインは15~18度、白ワインは5~10度でサーブするのが適温だとされているが、実は保存する場合はどちらも14~16度前後で差し支えない。そのため、家庭で楽しむ程度なら、特に赤ワインと白ワインを分けて保管しなければならないということはないだろう。

赤ワインと白ワインを一緒に保管しておき、白ワインやスパークリングを飲む場合は事前に冷蔵庫に移して置くか、急に飲みたくなった場合は、卓上用のワインクーラーに氷を張ってセットすれば良いのだ。

日本の気候はワインにとって過酷

ワインはデリケートな飲み物で、湿度や温度を適切に管理しないとすぐに劣化してしまう。特に日本の夏は高温多湿になるため、きちんとワインセラーで保管しなければ間違いなく劣化する。いただきものの高級ワインは、しまい込まずにキャビネットやテーブルに飾りたくなるかもしれないが、劣化のもとなので、すぐに飲まないのであればきちんとした環境で保管しよう。

昔は、ワインセラーといえば数十万から数百万円もする高価なものだったが、最近は家電量販店でも数万円単位で購入できる。よりワインを美味しくいただくためにも、ワインセラーの購入を検討してみてはいかがだろうか。(提供:百計オンライン

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