マンション経営は投資である以上リスクはつきものです。マンション投資に共通するリスクだけでなく、新築マンション特有のリスク、また区分所有特有のリスクについても理解しておく必要があります。この記事では、新築区分所有マンション投資では、「どのようなリスクが考えられるのか」「どのような点に注意が必要なのか」について解説します。

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(写真=Imagine Photographer/Shutterstock.com)

新築区分所有のリスク

マンション投資に共通する最大のリスクは空室リスクです。部屋数が複数あるマンション1棟をまるごと所有していれば、すべての部屋が同時に空室になってしまうことはめったにないため、収入がゼロになることは避けることができます。しかし、新築中古に関わらず区分所有で1部屋しか所有していない場合は、家賃収入がゼロになってしまうリスクがあるのです。しかも、その間にも管理費や修繕積立金、ローンの返済をしなければなりません。

特に新築マンションは、中古マンションよりも不動産投資ローンの審査が通りやすいというメリットがあります。その反面、借入額が大きくなったり、フルローンを利用したりするため、空室期間が長引くと融資の返済ができなくなり破綻してしまうリスクもあります。そのため、新築マンションの区分所有投資では、空室になりにくい物件を選ぶことと、破綻しない収支計画を立てることはとても大切といえます。

空室になりにくい物件とは

空室リスクを減らすためには、まず購入する物件が周辺のニーズに合っているかをよく確かめるようにします。例えば、近くに大学があれば、ワンルームマンションの需要が高いでしょう。また、病院があれば、看護師など女性の入居者が見込めるかもしれません。一方で、入居者が必要とする設備が備わっているかを確認します。例えば、オートロークやカメラ付きインターホン、セキュリティ設備などです。さらに、宅配ボックス、24時間ゴミ出し可能など単身者の必要に合った設備、インターネット回線やウォークインクローゼットなどの設備は人気があります。

もし、後から防犯カメラや防犯灯などを共有部分に設置したいと思っても、決議で2分の1の同意を得なければ設置することができません。投資用マンションの場合は、所有者がその場に住んでいないことが多いため必要性を感じないオーナーもいます。そのため、初めから人気の設備が付いている物件を選ぶことが出来れば競争力も高いでしょう。

破綻しない収支計画

マンション投資で失敗しないためにはしっかりとした収支計画を立てる必要があります。特に、新築マンションで注意すべきなのは家賃の計算についてです。新築時から入居している人は、比較的高い家賃で契約しているかもしれません。しかし、その入居者が退去した後に同じ家賃設定で新たな契約を結べないケースもあります。

また、近くにマンションが新たに建設されれば家賃を下げざるをえなくなるかもしれません。区分所有の場合は、他の部屋の所有者が家賃を下げていれば、自分も家賃を下げないと入居者が決まらないこともあります。そのため、収支計画を立てる際は、一定の空室が発生することも想定しつつ、周辺の相場に合った現実的な家賃で計算することが必要です。

また、別の視点として、空室時の収入がゼロになるリスクを避けるためにサブリースの活用を検討することもできます。サブリースとは、不動産業者がオーナーから部屋を借り上げて、転貸しする仕組みのことです。入居者がいない場合でも一定の家賃収入が得られるということがメリットです。しかし、手数料の支払いが必要なため、直接貸し出すよりも収入は減ってしまうというデメリットがあります。

まとめ

マンション投資では、「空室になりにくい物件を選ぶこと」「しっかりとした収支計画を立てること」が大切です。特に新築マンションは、購入価格が高額なためローンの借入額も大きくなる傾向があります。フルローンを組む場合でも、現実的な収支計画を立て無理なく返済できるかを確かめるようにしましょう。

また、購入する物件の候補が決まったら、確実に現地での調査をする必要があります。周辺の環境や、騒音、臭いなどパンフレットだけでは分からない情報を得ることができるでしょう。マンション投資は、投資額も大きくなるため、信頼できる業者に相談しつつ計画することをおすすめします。(提供:不動産投資セミナー

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