この記事では、医療保険に加入するなら、妊娠前・出産前に加入するほうが良い理由と妊娠中に加入するときのポイント、出産でも医療保険が使えるケースの一例を説明します。

妊娠前・出産前に医療保険に加入するのが良い理由は?

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(画像=KieferPix/Shutterstock.com)

医療保険に加入するなら、妊娠前・出産前に加入したほうが良いといわれています。その理由は、妊娠中に加入した医療保険には一定期間、妊娠や出産に対して保障されない期間や特定部位の不担保条件などの制約がつくことがあるからです。しかし、妊娠前に加入していれば、そのような条件がつかないこともあります。

このように、同じ保険料を払っていても加入した時期により保障されない期間が生じてしまう可能性があります。そのようなことを避けるためにも医療保険は妊娠前に加入するほうが良いでしょう。

妊娠や出産には、医療保険の給付対象になるトラブルが起こることがあります。例えば、「帝王切開」「子宮外妊娠」「子宮破裂手術」「妊娠悪阻(ひどいつわり)」「妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)」「流産」「切迫早産」などです。これらは異常妊娠、異常分娩に該当するため、民間の医療保険の入院・手術の給付対象になる可能性があります。

妊娠前に医療保険に加入することで、このような妊娠や出産にまつわるトラブルを保険でカバーすることができるかもしれません。

妊娠中に医療保険に加入するときのポイントは?

妊娠中だからといって医療保険に加入できないわけではありません。まずは妊娠中でも加入できる医療保険を探してみましょう。

加入する際に確認するポイントは、加入したい医療保険が申込者の意向に沿ったものであるかどうか、保障内容に納得がいくかどうかです。医療保険に加入することで、入院や手術、特約をつけた場合、退院後の通院などに備えることができますが、一定の期間、妊娠や出産に関して保障されないという条件が付くことがあります。それでも加入したいのかよく考える必要があります。

また、妊娠中の健康状態によっては加入できない可能性もあります。このようなデメリットを理解したうえで医療保険を考えていきましょう。

出産して給付金がもらえる例とは?

正常分娩は医療保険の給付金の対象外ですが、帝王切開手術など医療保険の給付対象の手術で出産した場合、支払いの対象になることもあります。厚生労働省の「平成26年(2014)医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況」によれば、平成26年9月の1ヵ月間に行った帝王切開出術による出産は、分娩件数46,451件のうち約24%にあたる11,543件となっています。

つまり、妊婦さんの約4人に1人が帝王切開出術で出産していることになります。この数字を見て、医療保険を準備しておきたいと思う人もいるのではないでしょうか。また、帝王切開手術は自然分娩と比べて費用がかかります。その理由は、手術費用が加算されることと入院日数が自然分娩と比べて伸びることによります。

帝王切開手術の費用は、地域や医療機関に関わらず、平成28年診療報酬点数表で計算すると、約22万2,000円(32週未満の早産の場合などは約24万2,000円)です。自然分娩とは異なり健康保険の適用になるため、この金額のうち3割が自己負担額になります。また、高額療養費制度により、1ヵ月の医療費が一定金額を超えた場合、医療費の一部が払い戻されるため実質的な負担額は抑えられるでしょう。

帝王切開は自然分娩とは異なり、公的な医療保険の補助対象ですが、民間の医療保険に加入していればさらに安心なのではないでしょうか。

まとめ 

現在、妊娠をしておらず、医療保険の準備もまだしていない人は、妊娠前に医療保険に加入するほうが良いでしょう。しかし、妊娠がわかった後に医療保険に申し込みすることもできます。保障内容をよく検討して申し込んでみてはいかがでしょうか。(提供:保険見直しonline


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