米国消費者情報誌「コンシューマー・リポート」の自動車部門で、現代自動車(ヒュンダイ)の高級ブランド、ジェネシスが首位に輝いた。次いでAudiが2位、BMWが3位に。日本からは4位のレクサスを筆頭にトップ10に4ブランド、トップ30に8ブランドがランクインした。

韓国は起亜が6位、現代が11位と健闘。最多国は米国でTeslaなど11ブランドがランクイン。ドイツも6ブランドと根強い人気を証明した。

ランキングはコンシューマー・リポートが独自で行った厳格な車両テスト(衝撃テストなどを含む信頼度の測定) と、64万台を超える車の所有者から収集した満足度についての評価に 基づいて作成された。対象となったのは34ブランドだ。

消費者が選ぶ「ベスト・カーブランド」トップ30と総合スコア

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(画像=Genesisサイトより)

30位 三菱(日本) 50.0
29位 ジャガー(英国) 53.0
28位 GMC(米国) 54.0
27位 ダッジ(米国) 56.0
26位 ラム(米国) 57.0
25位 MINI(ドイツ) 58.0
24位 キャデラック(米国) 60.0
23位 シボレー(米国) 61.0
22位 アキュラ(米国ホンダ) 62.0

18位 日産(日本) 64.0
18位 フォード(米国) 64.0
18位 ビュイック(米国) 64.0
18位 Volvo(スウェーデン) 64.0
16位 リンカーン(米国) 66.0
16位 フォルクスワーゲン(ドイツ) 66.0
15位 メルセデスベンツ(ドイツ) 67.0
14位 インフィニティ(日本) 68.0
13位 マツダ(日本) 69.0
11位 現代(韓国) 70.0
11位 クライスラー(米国) 70.0

10位 トヨタ(日本) 72.0
9位 ホンダ(日本) 73.0
8位 Tesla(米国) 74.0
6位 スバル(日本) 76.0
6位 起亜(韓国) 76.0
4位 ポルシェ(ドイツ) 77.0
4位 レクサス(日本) 77.0
3位 BMW(ドイツ) 79.0
2位 Audi(ドイツ) 80.0
1位 ジェネシス(韓国) 81.0

日本のブランド、路上テスト最高スコアはホンダ、信頼性はトヨタ、満足度はマツダ

日本のトップはトヨタの高級ブランド、レクサス。6モデルの路上テストを行ったスコアは上位ブランドより低め(73pt)だが、信頼性(80pt)と標準的な先進安全機能の高さが総合順位を押し上げた。

路上テストで日本のブランド中、最高スコア(78pt)を獲得したのはホンダだが、信頼性の低さ(59pt)が足かせに。マツダは路上テストでホンダに次ぐ高評価(76pt)、さらに消費者の満足度も高かった(76pt)ものの、ホンダ同様信頼性の低さ(50pt)でトップ10入りを逃した。

対照的にトヨタは信頼性で全ブランド中トップ(80pt)にも関わらず、路上テストの結果(67pt)が今ひとつ。

日産は路上テストは高スコア(70pt)だが、信頼性(53pt)、満足度(48pt)に改善が必要だ。インフィニティは路上テスト(68pt)、信頼性、満足度(各60pt)、スバルは満足度高く(76pt)、路上テスト(69pt)、信頼性(60pt)という結果に。三菱は信頼性 は平均的だが満足度(58pt )、路上テスト(50pt)が低い。

韓国2大メーカー、昨年の売上は目標より100万台減

初登場にも関わらず、見事1位を獲得したジェネシス。開発元の現代自動車からは、もうひとつのブランド現代も11位に入っている。コンシューマー・リポート自動車テスト部門のディレクター、ジェイク・フィッシャー氏いわく、ジェネシスは高級車というイメージだけでなく、「信頼性や快適な走行感、最新のテクノロジーを使いやすく採用したという点でも評価が高い」(CNBC2018年2月22日付記事 )。

現代自動車は韓国最大手で国際的な人気を誇るが、2017年の売上は450万台と目標を58万台下回る結果となった。

韓国ブランドでは起亜も6位に。現代自動車に続く韓国第2の自動車メーカ—だが、やはり昨年は売上が目標を42万台下回る275万台に留まった(ロイター2018年1月20日付記事 )。

高級ブランドの低価格帯モデルが顧客の満足度を下げる要因に?

底堅い強さを見せつけたドイツ。Audi、BMW、ポルシェがトップ3入りしたほか、メルセデスベンツやフォルクスワーゲン、MINIがトップ30に。

フォルクスワーゲンは「自動車産業史上最悪のスキャンダル」といわれた排気ガステスト不正の余韻がいまも色濃く、信頼性は非常に低い(44pt)。

メルセデスベンツのCLAを筆頭に低〜中価格帯(3万ドル前後)のモデルを導入したドイツの高級ブランドだが、そうしたミレニアム世代を意識した戦略が「顧客の満足度で裏目にでた」と、フィッシャー氏は昨年末に応じたデロイト・フリープレスの取材で語っている。

最終的な決め手は「消費者の満足度」? 王冠はTelsaへ

トップ30にランクインしたブランド数で最多を記録した米国。トップのTeslaは8位と顧客の満足度(90pt)で不動の人気を誇る。Model Xは信頼性で今ひとつの評価だが、Model Sはそうした問題点を克服している。「電気自動車=環境にやさしい未来の車」というイメージも、消費者から高評価を受けている理由のひとつだろう。

同じく顧客の満足度が高い(78pt)11位のクライスラーに続き、リンカーンが15位という結果は若干意外である。リンカーンは路上テスト(66pt)、信頼性(33pt)も低めだが、顧客の満足度(75pt)は高い。

デザイン、価格、走行性、機能など、車を評価する基準は様々だが、最終的には実際に車を使用する消費者を満足させれるか否かが決め手となるのだろう。その点はフィッシャー氏も同意している。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)