過日、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットは「100年後にNYダウは100万ドルになる」と発言した。発言当時のNYダウは2万2,000ドルほどであったので、この発言にびっくりした人も多いだろう。

そのようななか、日本でも金融業界を代表する著名人からびっくり予想が届いた。マネックス証券の広木隆氏は「55年後の2073年に日経平均は100万円になる」と言うのだ。この予想は、マネックス証券が2018年2月25日に開催したお客様感謝Day2018でも披露されている。

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(画像=マネックス証券)

業界でも注目されているマネックス証券広木氏

マネックス証券チーフ・ストラテジストの広木氏と言えば、金融業界を代表する日本株のストラテジストだ。テレビやメディアへの出演も多く、あなたも一度は目にしたことがあるのではないだろうか。ロジカルでシャープな解説は、個人投資家のみならず、金融業界の関係者からも非常に注目されている。

とはいえ2018年3月現在の日経平均は2万2,000円前後。100万円ははるか遠い数字のように思える。広木氏はどのような考えを持っているのだろうか。

今まで通りなら100年かからず55年後にも

広木氏によると、そもそも「NYダウ100万ドル」は、100年もかからないと言う。50年前、840ドルだったNYダウは、現在2万5,000ドルまで上昇している。50年間で約30倍であり、年率になおすと7%のリターンだ。

現在の水準から100万ドルになるためには単純計算で40倍になる必要がある。今後も過去50年間と同じ年率7%リターンを保つと仮定すると、複利運用で55年かかる計算だ。つまり、今までのペースでいけば、100年後ではなく、55年後には、バフェットの予言を達成できるというわけだ。

NYダウとともに日経平均も上昇

ここで「米国株は今後も年率7%を実現できるのか」「たとえ実現できたとしても、日本株もパラレルに動くとは限らないのでは」という疑問が湧いてくる。しかし広木氏は、どちらも問題ないと考えているようだ。

前者に対しては、過去50年は様々な危機を乗り越えてきており、観察期間としては十分信頼に足る長さということ、後者に対しては、世界金融危機の大底以降、日本株は米国株と高い連動性をみせていることを論拠として挙げている。

つまり、NYダウが55年後に100万ドルに届くとすれば、高い連動性を持つ日経平均も55年後に100万円になるのではないか、というわけだ。

2017年予想はドンピシャで的中

広木氏は約1年前の2017年2月、本メディア単独インタビューの際に「2017年は高値2万2000円~2万3000円くらいを想定。平成バブル崩壊以降の高値である1996年の2万2666円を抜きにいくのではないか」と発言していた。御存知の通り、ほぼドンピシャで予想を的中させている。

また、その際は「約35年間に渡る債券バブル(=金利低下)が終わった」とも述べていた。今回の予想はどうか。検証できるのは55年後の2073年だが、いずれにせよ投資家は、インフレに備えて株式のウェイトを増やすべき時期にきているのかもしれない。(ZUU online 編集部)