持病があっても申込できる医療保険があるというのはよく聞く話です。普通の医療保険と比べて、どのような違いがあるのでしょうか。また、一般的には年齢が上がるにつれて持病を抱える可能性は高くなりますが、持病があっても申込できるのであれば、医療保険の加入は後回しで良いのでしょうか。
今回は、持病がある人向けの医療保険と普通の医療保険の違いを踏まえ、どのタイミングで加入するのが良いのか解説していきます。
持病があっても申込しやすい医療保険の特徴
持病があっても申込できる医療保険は引受基準緩和型医療保険と呼ばれています。引受基準緩和型の特徴は、加入時の告知内容に該当しなければ申し込めるため、持病があっても準備できる可能性があるということです。告知内容は保険会社によって違いはありますが、例えば以下のような内容になります。
・ 最近3ヵ月以内に入院や手術をすすめられたことがない。
・ 過去2年以内に入院や手術を受けたことがない。
・ 過去5年以内にがんで入院・手術を受けたことがない。
※それぞれ特定の症状が記載されていることもあります。
さすがに入院中に加入することはできませんが、過去に病気を患って治療を受けたことがあったとしても、一定期間過ぎていれば申込することができます。持病があっても申込しやすい医療保険は、普通の医療保険と比べてデメリットは無いのでしょうか。
持病があっても申込しやすい医療保険のデメリット
持病があっても申込しやすい医療保険のデメリットの一つは、保険料が割増になることです。入院保障の日額を同じにした場合、保険料は2倍程度(保険会社や加入条件によって異なる)に負担が増える商品もあるようです。また、医療保険の場合、基本的には年齢が上がるにつれて保険料もあがっていくので、医療保険の加入が後回しになっていると準備しにくくなるかもしれません。
次の表は、ある保険会社の「普通の医療保険」と「持病があっても申込しやすい医療保険」の保険料を比較したものです。50歳で「持病があっても申込できる医療保険」を選択すると5,000円程度となり、保険料の負担が大きくなることが分かります。
(例)保険会社A 保険料の違い
保障内容:入院日額5,000円 先進医療付き 終身払い 男性
普通の医療保険 | 持病があっても申込できる医療保険 | |
---|---|---|
20歳 | 1,222円 | 2,820円 |
30歳 | 1,582円 | 3,155円 |
40歳 | 2,187円 | 3,920円 |
50歳 | 3,172円 | 5,005円 |
また「持病があっても申込できる医療保険」には保障の少なくなる削減期間がある商品も多いです。例えば削除期間が最初の1年間など、一定の期間とはいえ大きな違いのひとつになります。
普通の医療保険は持病があったら準備できない?
普通の医療保険も申込時には告知が必要です。持病がある人は、ない人に比べて申込しにくいですが、申込できるかどうかは保険会社によって異なります。医療保険には加入できないと判断される以外に、「不担保」が付く場合があります。不担保が付くと、ある症状や病気に限って保障しないという条件付きで準備することができます。つまり普通の医療保険でも持病や症状によっては準備できる場合もあるのです。
医療保険はいつ加入すべきか
医療保険は、病気やケガで入院や手術をした場合の経済的負担を軽減させるために加入します。加入するタイミングについての考え方はさまざまですが、次の点を考えておく必要があります。
・ 年齢が上がると保険料は上がることが多い。
・ 年齢が上がるほど病気になる可能性は高くなる
・ 持病があっても申込できる医療保険は、普通の医療保険より保険料が上がることが多い
これらの特徴を考えれば、毎月(毎年)の保険料負担をおさえたい人は、早めに準備した方が良いことになります。若い時に準備すれば、年齢的に保険料の負担を抑えられるのはもちろん、普通の医療保険で準備できる可能性が高いためです。
医療保険に限らず、保険は何もなければ保険金を受け取ることなく保険料の出費は続いていくため、無理して準備するのは考えものですが、将来を考え金銭的な負担を軽減させたい人にとっては、早めに準備しておくと安心でしょう。(提供:保険見直しonline)
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