初心者が投資を始めるなら、少額から分散投資できる投資信託を活用するのがおすすめです。しかし、現在国内で販売されている投資信託は約6,000本もあります。たくさんの投資信託の中から自分に合う商品はどのようにして選べばよいのでしょうか。今回は、投資信託の選び方のポイントを紹介します。

投資信託は投資国×投資商品の組み合わせでできている

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(写真=ESB Professional/Shutterstock.com)

ひと口に投資信託と言っても、その中身はさまざまです。むやみやたらと投資信託を購入するのではなく、セグメントに分けて投資するとリスク分散につながります。

まずは「国内」と「海外」、「先進国」と「新興国」のように、どの国や地域に投資する投資信託なのかを意識しましょう。

国や地域によって経済成長のスピードは異なりますし、政治や経済の仕組みなども違います。どのような違いがあって、どういった長所や短所があるのか、大まかでいいので整理しておくと、投資信託の購入、保有、売却を考える際の参考になります。

次に「株式」「債券」「不動産」など、どの資産に投資する投資信託なのかに注目しましょう。

一般的に、値動きや収益の安定性という点でみると、債券が最も安定的で、不動産、株式の方が不安定とされていますが、高い収益を上げる可能性という点では、株式が最も高く、不動産、債券の順に低くなるとされています。

このように、投資信託が投資する国・地域や資産の組み合わせで分類できるということを理解しましょう。異なる国・地域と資産の組み合わせの投資信託を選択すると、分散投資の効果が得られやすくなります。

なお、あらかじめ1つの商品でさまざまな国・地域と資産に分散して投資するような「バランス型」と言われる投資信託もあります。そのような商品は初心者でも比較的活用しやすいでしょう。

投資信託選びはコストにも注目

投資信託を買うときは、まず購入時手数料(販売手数料)に注意しましょう。次に、運用期間中にかかる運用管理費用(信託報酬)をチェックします。運用管理費用は、投資信託を保有している期間中、継続的にかかる費用です。継続的にかかるので、保有期間が長くなると、一見少しの料率の差が大きな運用成果の差につながる場合もあります。

一般的には、投資信託の仕組みが複雑になるほどコストも高くなる傾向があります。仕組みが複雑な方が、収益が出る可能性が高くなったり、収益の安定性が増す可能性があったりするので、その分コストが高くても合理的ですが、自分が理解できないような仕組みのものを安易に購入することは、避けた方がよいでしょう。

自分でしっかり判断して投資をしよう

過去の運用成績や、雑誌・ブログなどのランキングだけを根拠に投資信託を選ぶのは考えものです。投資環境は刻々と変わっていきます。長期にわたって常に高い収益が上がる投資信託はまずないので、投資先や商品の中身を理解し、どういった環境の時に収益が上がりやすく、どういった環境の時に収益が上がりづらいのかを理解して購入する必要があります。

各投資信託の概要を紹介する目論見書には、その投資信託の特色やリスク、過去の運用実績などがまとめられていますので、購入前には必ずチェックするようにしましょう。

まずは少額からチャレンジして少しずつ投資に慣れていこう

投資信託の良いところは、少額から始めることができて、さまざまな国・地域や資産に投資できるところにあります。初めて投資するなら、例えば日経平均株価に連動する投資信託など、比較的情報が入りやすい身近な商品からはじめるのも手です。株式に投資するのでリスクが高いと思うかもしれませんが、その分、投資金額を少なめにすればよいのです。投資信託で投資の「第一歩」を踏み出し、少しずつ自分なりの投資感覚を身につけていきましょう。(提供:マネーLife Style


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