(本記事は、川園樹氏の著書『未来を変える「外見戦略」』KADOKAWA、2018年5月25日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

外見戦略
(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

【『未来を変える「外見戦略」』シリーズ】
(1)ジョブズも「ある場所」に行くときはスーツを着たーー外見戦略とは?
(2)大統領は「外見」で決まる ケネディの逆転勝利に学ぶ見た目の重要度
(3)外見を変えたければ最初に服を買ってはいけない、なぜ?
(4)服選びのときに意識したい「心の状態」とは
(5)なぜジョブズやザッカーバーグは「毎日同じ服」なのに記憶に残るのか?

外見は「未来」を変える

外見戦略
(画像=Getty Images)

外見によって「未来」は変わります。

外見が変われば、ビジネスの成功確率が上がり、成果までのスピードを上げることができます。

もしかすると、「ビジネスの成果を決めるのは能力とスキルであって見た目など関係ない」と考える方がいらっしゃるかもしれません。

「スティーブ・ジョブズ氏(Apple創業者)はいつも黒のタートルネックのセーターにデニムのパンツのスタイルだったし、見た目で成果が決まったとは思えない」などと思われるかもしれません。

確かに黒のセーター、ジーンズ、白のスニーカーは、ジョブズ氏を象徴する外見です。

しかし、それは「Think different」というアップル社の企業文化を体現する戦略として考え抜かれたものでした。

その証拠に、彼が銀行に行く時には、上質のスーツに身を包んでいたことはあまり知られていません。

「ではマーク・ザッカーバーグ氏(Facebook創業者)は、毎日の服選びを無駄な決断と考え、毎日同じシャツを着ているじゃないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。確かにその通りですが、外見を気にせずに成功するのは限られた天才のみに起こることで、極めて稀なことです。

イーロン・マスク氏(スペースX社の共同設立者およびCEO)、リチャード・ブランソン氏(ヴァージン・グループの創設者で会長)、孫正義氏(ソフトバンクグループの創業者)のように、圧倒的なビジョンを持ち、人々を熱狂させ巻き込むカリスマ性と、未来を語れる力と推進力があれば、外見はさほど重要な要素ではありません。

たとえ最初は外見によって不利な状況になったとしても、自分の行っていることに対する揺るぎない自信とビジョンを見せる力によって形勢を逆転し、実績を積み重ね、その後はその外見さえもその人のアイコン的な特徴として好まれるブランドとなっていきます。

しかし、外見を気にせずに成功することは簡単ではなく、世の中の多くの人にとって「外見戦略」は重要な意味を持ちます。

米国テキサス大学の労働学の権威、ダニエル・ハマーメッシュ教授が行ったビジネスマン7500人を対象とした調査によると、見た目の良さが平均以上の人は、平均以下の人に比べ生涯年収が約2700万円高いという結果が出ています。

また、テキサス大学とミシガン大学が2500人の弁護士に行った調査によると、見た目の印象がよい魅力的な弁護士は、そうでない弁護士に比べて14%も多く稼いでいることが分かっています。

これは弁護士だけの話でなく、すべてのビジネスパーソンに言えることでしょう。

外見は「行動」を変える

そうは言っても、「人を見かけで判断すべきではない」と考える方もいらっしゃるかもしれません。

特に日本ではそのような教育を受けていますし、深くお付き合いしてみると、第一印象とはずいぶん違うと気づく人がいるのは事実です。

しかし私たちは、意識するしないにかかわらず外見で人を判断しています。それによって私たちが取る行動も変わります。

例えば、旅先で道に迷った時、汚れたTシャツを着ている人と清潔なシャツを着ている人、どちらに道を尋ねますか。電車で空席がいくつかある時、ヨレヨレのジャケットを着ている人とパリッとしたスーツを着ている人、どちらの隣に座りますか。

大切な資産管理をくたびれたスーツを着た営業マンに任せようと思いますか。一昔前の服装をしているコンサルタントから、最新のビジネスのトレンドについてアドバイスされた時に、耳を傾けようと思いますか。

アルバータ大学のウィリアム・ハレル教授の研究によると、外見がコミュニケーションに影響を与えていることがわかります。

同じ女性が魅力的に装った場合(パンツスーツをきちんと着用し、髪をとかして化粧をしている)と、そうでない場合(食べ物の汚れのついたヨレヨレの服を着て、髪をとかさず化粧もしない)で、道を尋ねた場合の相手から得られる反応の違いを比較しました。

すると、魅力的に装った場合のほうが道を教えてもらっている時間が長い、つまり長時間にわたって援助が受けられたことがわかっています。

外見が日常の行動の選択に大きな影響を及ぼすことが分かっているのです。

川園樹(かわぞのいつき)
国際イメージコンサルタント。静岡県生まれ。明治大学法学部卒業後、富士通株式会社で営業戦略を担当。退職後、Image Resource Center of New York認定スクールで国際基準のイメージコンサルティングの手法と実践を学ぶ。アメリカにてAICI(国際イメージコンサルタント協会)の国際イメージコンサルタント資格を取得。帰国後、海外の要人や政治家、上場企業経営者、文化人やスポーツ選手、起業家など3000人以上のイメージコンサルティングを担当。成果を出すコンサルティングに定評があり、個別コンサルティングはキャンセル待ちが続いている。