資産と言う言葉を聞くと、預貯金や有価証券、不動産を思い浮かべる人もいることでしょう。実は、借入も資産のひとつだということをご存じでしょうか。資産とはどのようなことか、負債がなぜ資産だと呼ばれるのか、バランスシートをもとにして考えてみましょう。

資産をバランスシートで考えてみる

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(画像=Lim Yong Hian/Shutterstock.com)

まず、資産について考えてみましょう。資産とは金融資産全体のことを指します。ここでいう金融資産とは預貯金、有価証券、保険、不動産だけではなく、借入も含まれます。なぜ負債も資産になるのかについて、企業のバランスシートをもとに考えましょう。株式会社の場合、株主など多くの利害関係者に向けて定期的に資産状況を公表しています。資産を公表する時にはバランスシートを用いて、現状の説明を行います。

バランスシートとはある一定時点における企業の財務状況を明らかにする書面です。バランスシートに記載されている資産は土地や建物、現金、株式、投資信託などはもちろんですが、負債も資産として取り扱われています。会計上、資産は以下の式で表されます。

資産=純資産(資本)+負債

このように、土地や建物、現金、株式、投資信託等はもちろんのこと、会計上は負債も立派な資産の一部だと分かります。

負債を資産として取り扱う理由 バランスシート上、企業はなぜ負債も資産として扱うのでしょうか。例えばある企業の金庫に現金1,000万円保管していることを考えます。当然のことながら、実際に金庫の中にある1,000万円はその企業の資産です。ただし、1,000万円の内訳が企業の資本金100万円と金融機関からの融資の900万円の合計の場合はどうでしょうか。先ほどの式に当てはめてみましょう。

資産=純資産(資本)+負債 金庫の1,000万円(資産)=資本金100万円(純資産)+融資900万円(負債)

このように、1,000万円の現金を資産として保有していても、合計1,000万円の企業活動を行えることには変わりありません。そのため、負債も資産の一部として捉えることができるのです。

負債の有効活用とは

先ほどの例では企業が自らの資本金と金融機関からの融資(負債)によって、資産形成を行っていました。仮に企業が負債に頼らない場合、活用できる資産が減って、企業活動に様々な金銭的制約が発生してしまいます。負債を有効活用することにより企業はより多くの企業活動を行えると言えるのです。

負債を資産として捉える考え方は個人にも活用できます。負債といえば、マイナスイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、会計上、負債も資産だという発想を持ってみてください。勿論、自分の借りれる範囲・返せる範囲でという大前提はぶれてはいけませんが、負債をうまく活用することによって、あなたの人生の活躍の場を広げ、自己実現に一歩踏み出せる可能性もあるのです。

バランスシートの考え方でお金を効率的に利用する

バランスシートは、資産は負債と純資産で構成されています。負債も資産であることを正しく理解し、負債を有効活用することによって、より活動の幅を広げられるはずです。一方で、借入も大切ですが、自分の資産をどのように有効活用するのかは借入に依存しません。自分にとって一番よい方法を検討することが肝心です。(提供:J.Score Style


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