夏が終わったという雰囲気ですが、秋というよりは冬の雰囲気になっています。株式市場も貿易摩擦懸念が根強いということもあり、冴えない展開が続いていますが日本株式市場は米国株式市場や為替への反応も鈍く、目先の需給要因だけで動いているという感じです。日経平均に影響の大きなものだけが買われているということで騰落レシオなどが低い割に日経平均がしっかりとしています。

昨日も日経平均は60円安ということで「小幅下落」ですが、東証一部で値上がり銘柄は548銘柄、値下がり銘柄は1496銘柄であり、前日に日経平均が上昇したにもかかわらず新安値銘柄数も東証だけで397銘柄とかなりの高水準となっています。要するにちょっといびつな相場となって、日経平均だけが高いという状況ですから、ここからは日経平均に、つまり、日経平均を押し上げた日経平均に影響の大きな銘柄に買われていなかった銘柄が追いつくのか、それとも買われていたものが売られて、つじつまを合わせることになるのかということになりそうで、ちょうど先物・オプションSQ(特別清算指数)算出をきっかけに動きが出るということもあるかもしれません。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(画像=PIXTA)

昨日は高く始まりましたが総じて手仕舞い売りに押される展開となりました。先物・オプションSQ(特別清算指数)算出に絡む思惑などで日経平均を中心に右往左往する場面もまだまだ見られそうですが、日経平均と相場全体の動きが乖離しており、引き続き日経平均を見て動くというよりは個別の値動きに注目しておくほうが良いと思います。

先物・オプションの9月限月(満期)のものの最終売買日ということで先物やオプションに絡む持高調整に振らされることになりそうです。米国株や中国株、為替への反応も鈍く、目先の需給だけで相場が動いているので、買われ過ぎや売られ過ぎが散見されます。いずれは買われ過ぎたものは売られ、売られ過ぎたものは買われるのですから、個々の株価の動きを見ながら対処していけばいいと思います。

引き続き売られ過ぎ銘柄に注目です。まだ下げ止まっていないようなものも多いのですが、新安値銘柄数も高水準であり、そろそろ底堅さがみられて反発となるものもありそうです。建設株、食品株、機械株、そしてハイテク株などなど売られ過ぎ感が強いものも多く、底堅さがみられるものに注目です。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。