スーツに合わせて履く革靴は雨や雪に弱いという短所がある。革は水分に弱く、靴底が革だと滑りやすいからだが、これには改善案がいくつかある。

既存の靴を活かすなら撥水スプレー+滑り止め

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(画像=Elena Dijour/Shutterstock.com)

革靴は撥水スプレーを活用すれば水に強くすることができる。撥水とは、表面で水を弾くこと。通気性が確保できるが、圧力が掛かったり隙間があったりすると水が浸透してしまうこともある。

またスプレーの効果は数日~1週間程度で失われてしまう。こまめなケアが必要だが、ケアを習慣化すれば革靴自体も傷みにくく長持ちする。一石二鳥ととらえれば良いだろう。

靴底が革でできている場合は、滑り止めを貼れば弱点を克服できる。かかと用やつま先用など、さまざまなタイプが売っているので、靴との相性を考えつつグリップ性能をしっかり補完できる滑り止めを選べば良い。

高機能レザーや特殊加工の革靴も充実

防水性を備えたレザーシューズも増えてきている。防水とは、皮革自体に加工などを施して水を通さなくすること。ただし通気性は多少犠牲となるのが難点だ。

そこで注目したいのが、ゴアテックス。特殊フィルムを用いた防水性能を実現しながら、靴の中の蒸れを防ぐ透湿性も兼備していることが多い。特殊フィルム+撥水などのダブル加工を用いた高機能なビジネスシューズも出ているので、最初からそういったタイプを選べば雨対策は万全だ。

具体的には「リーガル」や「マドラス」といった日本の名門ブランドなら、比較的リーズナブルな価格で上質かつ高機能なビジネスシューズが選べる。しかも、高機能シューズは“特殊フィルム+撥水加工”に加え“滑りにくいソール”を採用していることが多いので、その点でも狙い目だ。

最終手段はレザー製に見えるラバーシューズ

雨や雪の対策を最優先するならレザー風ラバー(ゴム製)の靴を選ぶ手もある。最近は技術が向上し、革と見間違えるほどの出来栄えに実用性が伴ってきたので、ラバー製のビジネスシューズも現実的な選択肢として挙げられる。

短靴よりも水が侵入しづらいアンクル丈のブーツを選べばさらに万全だ。チャッカブーツやサイドゴアブーツなら、昔ながらのレインブーツを履くよりも遥かにスタイリッシュ。スーツにも馴染みやすいのでオススメだ。

例えば「マッキントッシュ フィロソフィー メン」のサイドゴアレインブーツは条件が揃ったアイテムだ。PVC(塩化ビニル樹脂)を用い、本革のシューズから型取りした一体成型で仕上げ、シワなどの細部まで再現。外見だけではレザーブーツとの区別は難しい。さらに、滑りにくいソールパターンも採用しているので安全性の面でも申し分ない。

社会人として雨用のビジネスシューズは必需品

仕事では外をあまり歩かないという人でも、大理石を使ったビルエントランスなどで滑ることも少なくない。スーツが濡れるだけならいいが、破れたりどこかに怪我をしたりすれば、仕事のパフォーマンス低下は避けられないだろう。ハイパフォーマンスを求められる40代なら、それを未然に防ぐ雨の対策は講じておくべきだ。

突然の豪雨など、近年の悪天候は激しさを増しているように感じられる。革靴を履くのが必須のビジネスパーソンなら、悪天候用の一足を準備しておくのも大人のたしなみと言えるのではないだろうか。

文・平 格彦(ファッションエディター/「着こなし工学」提唱者)/MONEY TIMES

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