相続税は相続が起きてから10か月以内に納税を済ませなければなりません。しかし遺産の内訳で不動産が多く預貯金等の金融資産が少ない人は相続税の納税資金が不足して相続税が支払えなくなるという人も少なくありません。

相続税の納税
(画像=チェスターNEWS)

そんな相続税の納税ができない場合の対応策として主に次の4つがあります。

1.相続した不動産を売却する
2.延納の手続きを利用する
3.物納する
4.金融機関から融資を受けて納税する

この中で、4の金融機関から融資を受けて相続税を納税する方法をとるケースとしては次のようなシーンが想定されます。

・相続した不動産は売却したくない
・懇意にしている金融機関がある、担保となる優良な不動産を所有している

相続した不動産を売却したくない場合には、「延納(分割払い)」か「銀行融資」を比べることになりますが、どちらが有利不利かは「利率の高低」によって判断することになるでしょう。

相続税の延納制度では分割払いが可能ですが利子税という追加の税金がかかります。

率については年度の基準利率等によって異なりますが、懇意にしている金融機関があれば相談すると延納の利子税よりも低い利率で相続税の納税資金を融資してくれるところも多くあります。

ただいずれにしてもそのためには担保となる不動産が必要となります。

相続税の納税資金が不足していて延納か融資か迷われている方は金融機関に相談して、利子税よりも低い利率で融資を受けられるかどうかを判断するとよいでしょう。

まとめ

このように相続税の納税資金が不足している場合には金融機関から融資を受けて相続税を納税するという方法も考えられます。ただし相続が発生してから相続税の納税資金で困らないようにするためにも、生前から相続税の納税資金の準備や担保を行っておくことが重要です。

(提供:チェスターNEWS