家計簿をつけるとき、カテゴリー分けをするための項目がをつけることが一般的です。しかし、家計簿の項目分けは、初心者の人がつまづきやすいポイントでもあります。「一目見てわかりやすいように分けたいけど、あまり多すぎても面倒だし……」そんな人のために、今回は「節約できる家計簿」にするための項目分けについて考えてみましょう。

家計簿の項目って何?

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(画像=shurkin_son/Shutterstock.com)

家計簿の項目とは、どのような内容でお金を使っているか出入金の履歴を分類したカテゴリです。例を挙げると

〇食費 〇外食費 〇交通費 〇趣味・娯楽費 〇日用品 〇衣服・美容 〇特別な支出 〇交際費 〇住宅費 〇水道・光熱費 〇自動車関連費 〇耐久消費財(家具・家電) 〇ペット関連費〇保険 〇税金 〇社会保険料 〇教養・教育費 〇通信費 〇健康・医療費 〇給料 〇ボーナス 〇パート・アルバイト収入 〇年金 〇その他の収入

などに分けることができます。

きまりはないので自分がわかりやすい分類でOKです。市販の家計簿や家計簿アプリでは、あらかじめ項目がわかれていますが、自分のライフスタイルに合わせて項目の追加、編集をして、使いやすいように工夫しましょう。

項目の数は少ない方が吉

項目は細かく分けすぎると、どれがどの項目かわからなくなってきたり、ぱっと見て何にどのぐらいお金を使っているのか判断しにくくなることも。

家計簿をつけ始めて慣れない間は、「収入、固定費、その他」の3つでも良いと思います。しばらく続けてだんだん家計簿をつけることに慣れてきたら項目を分けると良いでしょう。それでも10項目もあれば十分です。

以下によく使われる費用とそれぞれの項目を挙げてみます。

住居費

 家賃、住宅ローン 火災保険、固定資産税、自動車関連費、家具、電化製品など

食費、日用雑貨費

食品全般。外食費、トイレットペーパーやシャンプーなどの消耗品やコスメ代、生活に必要な雑貨など

水道・光熱費

 電気、水道、ガス、灯油代など

交通・通信費

 タクシー代、携帯電話代、インターネット代、固定電話、新聞代、NHK受信料など

自己投資費

 セミナー参加費、書籍代、スポーツジムの月謝など

被服・美容費

 衣服、靴、バッグ、アクセサリー代、クリーニング代、美容院の費用など

雑費

 医療費、交際費、趣味の費用など、頻繁には支出しない費用

貯金

項目は一貫性が大切。自分ルールを作ってメモしておこう

家計簿の項目分けは、自分の生活に合わせてルールを決めておくと便利です。

例えば、スーパーやドラックストアで一緒に買うことの多い食品と日用品を一緒にして、一つの項目にしておくと、もらったレシートの合計金額を記入するだけで良いので楽ですね。

また、家計簿を続けていると、一年ごとの集計を計算して記録することがあります。家計簿は月ごと、項目ごとの支出を比較することが大切です。一貫性がなくなると、集計したときにどんなことが原因で支出が多くなっているかわかりにくくなってしまいます。

「これはどの項目に入れようかな」と迷うこともあるでしょう。「友達との食事を楽しんだ費用は外食費?それとも交際費?」など悩ましいかもしれません。どちらでも大丈夫なので、自分の中であらかじめ決めておき、どの項目にどの費用を記入するかメモしておきましょう。今月は外食費、次の月は交際費に入れるということのないように気をつけてください。

また、入れる項目を変更した方が良いのではないかと迷っても、内容の見直しは次の年にすることにします。項目を増やすのも次の年に考えることにしましょう。

収支が合わないときは使途不明金として雑費に

家計簿の目的は収支の数字を合わせることではなく、自分や家庭のお金の使い方を知ることです。細かくつけるよりも続けることに意味があります。何に使ったかわからない金額があり収支が合わないこともあるかもしれません。その場合は使途不明金として雑費に入れてしまえば良いでしょう。

使途不明金を増やさないために、コンビニで買い物をしたときや駐車場を利用したときも必ずレシートをもらうように習慣化しましょう。電車、バスに乗った時や自動販売機で飲み物を買ったときは、レシートはありませんから、スマホのメモ欄に入力しておくと忘れることがなく便利です。

家計簿を節約につなげるには

日々の記帳に慣れてきたら、月に一度、家計簿を整理する時間をつくることをおすすめします。月末や給料日前などがいいですね。クレジットカードの明細分の金額でつけ忘れがないかチェックし、口座引き落とし分の金額も記録します。半年、1年と続けることで支出の傾向がつかめてくるでしょう。

データが貯まって全体の様子がわかってきたら、支出が多い項目について金額の削減方法を考えれば良いわけです。食費が多いなら安くて質の良い食品を検討する、被服費が多いなら、好みに合って長く使えるものを選ぶようにするなど、これからの改善点を考えて実行します。

多忙な毎日でも、家計簿をつけることで収支の流れがわかり、節約に意識が向くようになるでしょう。お金のかからない習慣が身につけばだんだん貯蓄は増え、安心して毎日を送れるようになりますね。

文・藤原洋子(ファイナンシャル プランナー)/ fuelle

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