スキルと資格の相乗効果でキャリアアップ

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(画像=THE21オンライン)

変化の激しい時代、キャリアに少しでも箔をつけたいと、資格を取ることを考える人は多いかもしれない。しかし、多くの資格がある中で、どれが仕事に活かせる資格なのだろうか。500以上もの資格を持つ資格コンサルタントの鈴木秀明氏に、今、最もお勧めの資格とその活かし方についてうかがった。《取材・構成=内埜さくら》

資格はキャリアを補強する武器になる

難関資格を目指す人の中には、「資格さえ取れば人生安泰」と考える人がいますが、そういう時代はもう終わったと言わざるを得ません。ITやAIの発達により、難関資格の士業ですら食えなくなる時代が来ると言われています。「一つの資格だけで食べていく」と考えるのはお勧めできません。

しかし、キャリアを補強するという意味では、資格は強い武器になります。実務に活かせる知識やスキルが身につく資格もありますし、今まで積み上げてきたキャリアを補強できる資格を取れば、スキルと資格で相乗効果を狙うことができます。

では、どういった資格ならキャリアに活かせるでしょうか。職歴や得意分野・強みは人により異なるので、どの資格がマッチするかも人それぞれです。

たとえば、読者の中には管理職に就いている方も多いでしょう。管理職としてのスキルを補強するなら、部下のマネジメントやモチベーション管理に関する資格がお勧めです。具体的には「公認モチベーション・マネジャー」や「ビジネス心理検定」などがあります。部下のメンタル管理も重要ですから、「メンタルヘルス・マネジメント検定」で勉強しておくのもよいでしょう。

将来的に企業経営に携わりたいのであれば、会計や経営に関する資格が有効です。具体的には、日商簿記検定2級をベースとして、国家資格である「中小企業診断士」まで取れればベターでしょう。難関ですが、経済・会計・経営・法務・ITなど、企業経営に関する幅広い知識が高められる資格です。

「普通の人」から脱却しキャラが明確になる!

このように、「自分の仕事やキャリアに有効な資格は何か」を考えるにあたっては、この先どんな仕事をしたいかを考えるとともに、自分の強みや特質を洗い出すことが必須となります。「とくに強みなんてない」と思う人もいるかもしれませんが、40代ともなればこれまでのキャリアで培ってきたものが何か一つは必ずあるはずです。

自分の強みがわからない人は、まったく違う業界の友人と仕事の話をしてみることでヒントが見つかることもあります。自分では大したこともないと捉えていた業務やスキルが、異業種の人から見ると高い価値を持つものである可能性があります。

それでも迷うなら、最近世間で注目されている新しいテクノロジーやホットな話題に関する資格をとりあえず取ってみることもお勧めです。たとえば、「ドローン検定」や「IoT検定」などは、その道の専門家レベルを目指すわけではなくても、周りの人に先んじて知見やスキルを身につけておくこと自体が価値になりえます。

また、仕事とは一見無関係であっても、趣味や特技、好きな分野に関連した資格を取ると、自分を彩る武器になることがあります。たとえば、私の知人に、「プロボクサーライセンスを持っている税理士」がいますが、掛け合わせがプロフィールのアクセントとなっている良い例だと思います。

このように、資格によって自分の売りやキャラクターを明確化できれば、「どこにでもいる普通の人」から脱却することができ、この先のキャリアにも役立つでしょう。