こんにちは。

相続税専門の税理士法人トゥモローズです。

最近は、相続税申告を依頼する税理士をインターネットで探すことが多くなってきています。つい10年前では考えられなかったことだと思います。昔は、長い付き合いのある税理士、信頼の置ける金融機関や親族が紹介してくれた税理士など、信用第一で税理士を選んでいたと思います。

でも、今は違います。

相続税申告という一家の財産がすべて顕になるような非常に重要な手続きをインターネットで調べた税理士に任せる時代になっているのです。

インターネットで探す際に決め手となる要素は色々あるかと思います。

「専門性」、「自宅からの距離などアクセスの良さ」、「税理士事務所の大きさ」、「値段」など、

これらの中でも「決め手となるランキング」で常に上位に食い込みそうな「値段」について解説します。

インターネットで検索して2ページ目くらいまでに出てくる税理士事務所のうち申告報酬を公表している税理士事務所の基本報酬相場をまとめてみました。なお、申告報酬をホームページで明らかにしていない税理士事務所は、報酬を明らかにしている税理士事務所に比べ割高になると考えて良いでしょう。

実際に私自身が調べて記載しているので適当な相場ではなく信憑性のある2016年7月現在の現実の生の相場です。

相場
(画像=税理士法人トゥモローズ)

※相続税が発生しないプランなどを用意している税理士事務所もありますが、上記相場にはそのような特殊なプランは含めておりません。

遺産総額の◯%のような報酬体系の税理士事務所は、私の調べた限りでは見当たリませんでした。
上記のように、遺産総額のランクに応じて基本報酬を決めている税理士事務所ばかりでした。
遺産総額の各ランクで10万円近いの開きがあることがわかると思います。3億から5億のランクについては100万もの違いがあります。このように、税理士事務所によって報酬は結構異なるのです。
なお、こちらはあくまで基本報酬で、これ以外にも土地の数や相続人の数に応じて加算報酬があり、さらに、名義預金、広大地評価、所得税の準確定申告など別途オプション料金がかかる税理士事務所も存在します。

この調査をしてみて、面白かったのが、遺産総額の各ランクで最下位の値段設定をしている税理士事務所が同一ではなかったということです。

どういうことかというと、遺産総額5,000万円以下を最下位である18万円としているA税理士事務所が遺産総額3億円~5億円の基本報酬が最下位の100万円ではなく、別のB税理士事務所がその段階の最下位である100万円を設定しているということです。

すなわち、各税理士事務所によって、取りに行きたい相続税案件が違うということです。

税理士事務所としては、自信のある遺産総額のランクについては、積極的に受注をしたいので競合他社よりも値段を下げるという発想になるはずです。例えば、C税理士事務所が5,000万円~7,000万円では40万円と相場の最上位に設定し、2億~3億円の段階では80万円と相場の最下位に設定していた場合には、そのC税理士事務所は5,000万円~7,000万円の案件はそこまで積極的ではなく、2億円~3億円の案件を他社よりも安くして積極的に受注したいんだなというのがわかると思います。

したがって、値段で税理士事務所を選ぶときの一つの基準としては、遺産総額の各ランクで下位の方の値段設定をしているところを選ぶということです。

その事務所はその階層を「得意としている」又は「積極的に取りに行っているためそのリソースが揃っている」と言って良いでしょう。

なお、当然のことですが、基本報酬だけではなく、加算報酬やオプション報酬等を加味した相続税申告報酬の総額で比較するということを決して忘れないで下さい。基本報酬だけ安く見せて加算報酬やオプション報酬が高い税理士事務所も多いです。また、広大地や名義預金などにつき成功報酬という形式で、高額な報酬を後日請求する税理士事務所もあるようなので、その辺も含めてよく比較するように心掛けましょう。

最後に、ここまでお話したのは、あくまで値段で税理士事務所を選ぶ上での参考となる解説なので、その税理士事務所の担当者と面談して、信頼が置けそうか、専門性が高そうか、相続税申告の経験は十分か、コミュニケーション能力は問題ないか、税理士資格はあるか、などを総合的に考慮して担当者を判断するようにしましょう。大手税理士事務所の場合には、スタッフの人数も多いため、どの担当者に当たるかにより品質がかなり異なります。実際に初回の面談で会った担当者が本当に相続税申告という非常に重要な手続きを任せられるに値する人物かどうか、しっかり確認するようにしましょう。(提供:税理士法人トゥモローズ)