転職するときなど、入社する会社に年金手帳の提出が必要です。明日提出しないといけないのに、ここに置いておいたはずの年金手帳がない!なんてことが起きると焦りますよね。しかし、年金手帳は再交付できます。即日交付できるケースもあるので、慌てずに手続きを行いましょう。
年金事務所なら即日再交付できることも
年金事務所で手続きをすれば、即日再交付してもらえるケースが多いようです。しかし、年金事務所によっては即日交付するにあたっての理由が必要になったり、翌日以降に郵送対応となったり、対応はさまざまです。まずは年金事務所に確認をしましょう。
再交付にあたっての必要書類は、下記の通りです。
・年金手帳再交付申請書
・顔写真付きの身分証明書(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
年金手帳再交付申請書は、日本年金機構のホームページからダウンロードが可能です。
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/kenpo-todoke/sonota/20120314-02.html
年金事務所でも手に入りますが、申請書には基礎年金番号あるいはマイナンバーの記入が必要なため、基礎年金番号が分かるもの、あるいはマイナンバーカードを持参しましょう。
年金事務所は全国に300ヵ所ほどあります。受付時間は、平日 月曜から金曜 午前8時30分〜午後5時15分です。年金事務所では、午後7時まで時間延長をしたり、第2土曜日に週末相談を実施したりしていますが、その時間帯では再交付の受付はしてもらえません。通常の受付時間帯に足を運ぶようにしましょう。
急ぎじゃない場合はこちら。被保険者ごとの申請窓口とかかる時間
再交付の申請窓口は、国民年金の被保険者ごとに異なります。
・自営業やフリーランス、無職の方など(第1号被保険者)
申請窓口は、市役所や区役所の年金係です。年金係で受付を行い、年金事務所から年金手帳が郵送されます。手帳が手元に届くまで1ヵ月ほどかかります。
・厚生年金加入の会社員(第2号被保険者)
勤務先の所在地を管轄する年金事務所で直接手続きをします。あるいは、勤務先の会社に年金手帳紛失を申し出て、会社の担当者が再交付手続きを行うことも可能です。本人が直接年金事務所で手続きをすれば、即日交付してもらえるケースもありますが、勤務先の担当者が手続きをすると、年金手帳は郵送されるため、1ヵ月ほどかかることもあります。ただし、窓口で急ぎであることを伝えると1〜2週間で対応してくれる年金事務所もあるようです。
郵送申請でかかる時間
年金手帳の再交付は、郵送や電子申請でも可能です。郵送する場合は、年金手帳再交付申請書を被保険者ごとの担当部署まで送付しましょう。
郵送先は、第1号被保険者の方は、市役所、区役所などの年金係、第2号被保険者の方は、勤務先の所在地を管轄している年金事務所、あるいは事務センターです。事務センターとは、年金事務の郵送受付を行なっている機関で、日本年金機構のホームページで送付先を確認できます。
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/jigyonushi/sonota/20150216.html
対応日数については、次の通りです。
・第1号被保険者:年金手帳が自宅に届くまで約1ヵ月
・第2号被保険者:年金事務所に郵送した場合は、送付先の年金事務所によって対応方法が異なるため、所要時間も異なります。1週間ほどで届く場合もあれば、1ヵ月ほどかかる場合もあります。なお、事務センターに郵送すると1ヵ月ほどかかります。
電子申請でかかる時間
次に、電子申請の場合です。電子申請には、事前準備が必要。利用するにあたり、アプリケーションのインストールと電子証明書の取得が必須となります。電子証明書とは、電子署名を行う際に必要で、電子署名と電子証明書は印鑑と印鑑証明書のようなものです。
電子証明書を取得するには、認証局と呼ばれる機関に交付の申込みを行います。電子証明書は、ICカード形式のものなどがあり、交付には1〜2週間かかりますし、料金もかかります。これらを準備した上で、電子申請を行いましょう。
申請したデータは担当の年金事務所や事務センターに送信されるので、年金手帳が手元に届くまでの時間は郵送の場合とそれほど変わらないでしょう。電子申請のシステムを使ったことがない方にとっては、最も時間と手間がかかる手続きとなるため、窓口で申請するか郵送で申請するのが現実的な方法だといえます。
再交付手数料は無料
年金手帳を再交付するにあたって、手数料はかかりません。
これを機に「ねんきんネット」に登録しておこう
年金手帳の再交付には基礎年金番号が必要です。しかし、基礎年金番号がわからないこともあるでしょう。そんな時はねんきんネットに登録しておくと便利です。ねんきんネットにアクセスすれば基礎年金番号はすぐにわかりますし、ご自身の年金納付状況も確認できます。
ねんきんネットは、ねんきん定期便に記載されているアクセスキーを使って登録が可能です。アクセスキーには有効期限があり、ねんきん定期便到着後3ヵ月です。期限切れの場合は、ねんきんネットからユーザーIDの交付を申込み、交付されたユーザーIDで登録を行います。
また、マイナンバーで行政手続きができるマイナポータルからもログインできるようになりました。マイナンバーカードを読み取るための媒体が必要ですが、マイナンバー読み取り機能が搭載されたAndroidのスマホもありますから、対応しているスマホを持っている人は、マイナンバーから登録してみてはいかがでしょうか。
いつでもどこでも自分の年金の状況が確認できるねんきんネットは、将来の資金計画を立てるときなどにも役に立つはず。まだ登録していない人は、これを機にぜひ登録してみてください。
文・前田菜緒(CFP・1級ファイナンシャルプランナー)/fuelle
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