手数料が安いネット証券は、株取引をする人にとって今や欠かせないものだろう。新しいネット証券の誕生などにより、ネット証券の手数料は一層魅力的になっている。ネット証券の手数料は各社に特徴がある。信用取引の手数料にフォーカスし、ネット証券各社の特徴を比較する。

SBI証券 ネット証券最大手ならではの最安レベル

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(画像=Koldunov Alexey/Shutterstock.com)

SBI証券の信用取引では、1注文の約定代金に応じて手数料がかかる「スタンダードプラン」と、1日の約定代金合計に対して手数料がかかる「アクティブプラン」がある。両プランともに、ネット証券での最安またはそれに近い手数料設定になっている。

大口向けサービスとして、スタンダードプラン、アクティブプランともに「当日約定分の新規建約定代金合計が5,000万円以上」などの条件を満たすと、翌営業日約定分の信用取引手数料が0円になる。

楽天証券 最安に近い手数料で楽天スーパーポイントも貯まる

楽天証券の手数料プランは、1回の取引金額で手数料が決まる「超割コース」と、1日の取引金額合計で手数料が決まる「いちにち定額コース」の2種類がある。どちらのコースもSBI証券と同レベルの手数料だ。

超割コースでは、手数料に応じて楽天スーパーポイントが貯まる。また超割コースには大口向けに、「1日の新規建約定金額の合計が5,000万円以上」などの条件で信用取引手数料が0円になるなどの優遇がある。

いちにち定額コースには、デイトレーダーにお得な「デイトレード割引」があり、日計り取引の片道手数料が無料になる。

カブドットコム証券 指定されたETF銘柄の手数料が無料になるフリーETF

三菱UFJフィナンシャルグループのネット証券会社であるカブドットコム証券。手数料は約定ごとに発生する。信用取引にて50万円までの約定では、最安に近いレベルの手数料設定だ。

大口向けサービスとして、ダイヤモンドプラン、プラチナプラン、ゴールドプランがあり、条件を満たすことで信用取引の手数料無料などの優遇がある。

カブドットコム証券だけのオリジナルサービスとして、指定されたETF銘柄の現物と信用の手数料が無料になるフリーETFがある。対象ETFは、日経インデックスや日経225、TOPIX、海外株式、S&P500、Jリート(REIT)などがある。

岡三オンライン証券 定額プランでは1日の約定代金20万円まで手数料無料

岡三オンライン証券の料金プランは、1日の約定代金合計で手数料が決まる「定額プラン」と、1注文ごとの約定代金で手数料が決まる「ワンショット」がある。

特徴は、定額プランにて現物・信用の取引手数料が20万円まで手数料無料になることだ。1日の約定代金合計10万円まで手数料が無料となるネット証券は他にもあるが、20万円まで無料になる岡三オンライン証券は魅力的だ。

大口向けサービスとして、プレミアゼロとプラチナのコースがあり、条件を満たすと信用取引の定額プランの手数料が優遇される。

松井証券 一日信用取引の手数料が0円でデイトレードのコストが最低水準

松井証券の手数料は、現物・信用取引を合わせた1日の約定代金合計で決まる。1日の約定代金合計が10万円まで手数料は0円。新たに信用取引口座を開設してから6か月間は、1日の約定代金合計が30万円まで手数料は0円だ。

無期限信用取引では、「日計り取引の片道手数料」と「保有期間6か月超の返済手数料」が無料となる。

一日信用取引をインターネット経由で日計りすると、新規・返済の手数料が無料になる。ただし、新規建した日の大引けまでに建玉を返済しない場合、手数料がかかることに注意したい。

GMOクリック証券 SBI証券や楽天証券と比較し、より低い手数料を実現

GMOクリック証券の手数料プランは、「1約定ごとプラン」と「1日定額プラン」がある。信用取引の手数料は、両方のプランにてSBI証券や楽天証券よりも有利な手数料を実現している。

大口向けには「信用取引VIPプラン(手数料優遇)(※)」を用意し、条件を満たすと信用取引手数料が0円などの優遇が受けられる。

※信用取引VIPプラン(手数料優遇)には、以下の適用条件がある  1. 判定日の新規建約定代金合計が5,000万円以上  2. 判定日の大引け時点の信用建玉残高が5,000万円以上

ライブスター証券 ネット証券ランキング手数料部門で連続して1位を獲得

ライブスター証券の手数料プランは、1注文ごとに手数料がかかる「一律(つどつど)プラン」と、1日の約定代金合計に応じて手数料がかかる「定額(おまとめ)プラン」がある。

注目すべきは信用取引の一律(つどつど)プランだ。約定代金300万円以下は手数料が80円(税抜)、約定代金300万円超では手数料は0円になる。1日に何度も売買を行うデイトレーダーには嬉しい手数料設定だ。

信用取引の定額(おまとめ)プランでは、1日の約定代金100万円を超えた場合、主要ネット証券会社よりも手数料が安くなる。

DMM株(DMM.com証券) 後発ならではの魅力的な手数料を実現

DMM株は、2018年にDMM.com証券がリリースしたオンライントレードである。手数料は1約定ごとに計算され、1%の株ポイントが付与される。

信用取引では、手数料に定評があるライブスター証券の一律(つどつど)プランと同レベルの魅力的な手数料を実現している。

大口向けとして、信用取引には「VIPコース」が用意され、条件を達成すると信用取引手数料が0円になるなどの優遇がある。

SMBC日興証券 信用取引の手数料がいつでも無料

SMBC日興証券は全国に店舗を展開する総合証券会社だが、ネット証券にも力を入れている。支店の窓口を利用できる総合コース以外に、オンライントレードとコンタクトセンターに利用が限定されるダイレクトコースがある。

SMBC日興証券の特徴は、オンライントレード(ダイレクトコース)での信用取引手数料が約定代金・建玉残高にかかわらず0円であることだ。他のネット証券では大口向けに信用取引の手数料0円を実現しているところはあるが、すべての顧客の信用取引手数料が0円であるSMBC日興証券は魅力的である。

自分が利用している証券会社と他社の手数料を見直すことで、よりお得に株取引ができる可能性がある。証券会社を再検討するいい機会かもしれない。

文・松本雄一(ビジネス・金融アドバイザー)/MONEY TIMES

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