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今週の総括

★米中通商協議への期待が高止まりする一方、世界景気見通し下方修正が重石となる

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今週の日経平均は、前週末より高値でスタートも徐々にジリ貧となり、前週末比577円安で引けた。

今週前半の高値の背景は、米中通商協議が継続されたことに加え、両国が互いに掛けている関税の引き下げを検討しているとの報道があり、通商協議合意への期待が高止まりしていることにある。一方で、5日に始まった中国の全国人民代表会議(全人代)で、経済成長率目標が18年の「6.5%前後」から、「6~6.5%」に引き下げられたことや、OECDが世界経済見通しを、欧州ECBがユーロ圏経済見通しを、それぞれ下方修正したことが相場の重石となった印象。

業種別にみると、石油と精密機器が若干のプラス、先週下げた不動産も今週の下落幅は小さかったが、自動車、金融株全般、鉄・非鉄、機械、小売、海運などの下落幅が大きかった。TOPIXグロース/バリュー指数の比較では、バリュー指数の下落幅の方がグロース指数の下落幅より大きく、引き続きディフェンシブ指向は観察されていない。

来週以降の見通し

★3月中はこう着が続くか

日経平均想定レンジ 20,000~21,500円

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来週の日経平均は、もうしばらくボックス圏での動きが続く可能性がある。

3/1に期限を迎えるはずだった米中通商協議が延長され、3月最終週の米中首脳会談まで結論が持ち越されたことで、少なくともそれまでは現在の株価を下支えしている「期待」が持続する可能性が高い。一方で、米国と中国の景気減速、それを受けた世界経済の減速傾向も変わらない。どちらも「継続」されていることで、株価がこう着しやすくなっており、結果として様子見モードも強まっている印象もある。

もう1つの相場を動かす材料は米利上げ動向だが、次回の米FOMCの結果発表は20日(日本時間夜)となる。現在は利上げを凍結しており、それが相場の安心材料と言われているが、背景が景気減速懸念であり、相場上昇要因とはなりにくい。さらに景気が冷え込む見通しとなれば、米国株の下落要因となりうる。米FRBの動きを見通す上で、8日夜に発表される米雇用統計は、普段以上に重要となってこよう。堅調であれば株価は現状維持、陰りが見えるようであれば株価下落リスクが高まる。

コラム:徒然なるままに

3日の東京マラソンは、最後までずっと雨が降り続く厳しいコンディションだった。 そんな中を2時間4分台で優勝したレゲセ選手や、初マラソンで日本人1位となった中央大堀尾選手はもちろん、参加したランナー全員、ホントによく頑張ったと思う。

当日の気温はスタート時4.8度、日中の最高気温は14時ごろの6.8度だった。個人的な感覚だが、走りやすい気温は5度~13度くらい。3日の東京は、気温は適温ゾーンの下限ぐらいか。雨と風が無ければ、逆にタイムが出やすい気温・・・のはずだった。

雨も実は小雨程度なら、さほど気にならない。どうせ汗でシャツが濡れるから、変わらないイメージ。10度以上なら、雨で身体が冷えて逆に走りやすくなることもある。 でもこれは、『風が無ければ』の話。風があると体感温度がかなり下がり、全く違う話になる。3日の東京は日中ずっと風速2~3mだった。歩きなら気にならないが、走ると気になるレベル。これも暑い時は身体が冷えてよいが、気温5度前後での風は寒い。しかも瞬間風速は5~7mだった。5mを超えるとかなりの風で、走りにくいし、体温も奪われやすい。コースは広い通りが多いが、都心を走るので、交差点やビルを通過するごとにいわゆる「ビル風」と呼ばれる突風がある。やはり厳しい状況だろう。

私は31km地点の給水所にいたが、ボランティアジャンパーの内側にレインコート、長靴に、支給されたゴム手袋をしていて、寒さはあまり感じなかった。速いランナーは発汗量がものすごく、この条件でも薄着である。時間が経つと長袖やウィンドブレーカー姿が増え始める。通常はスタート前にかぶり、後半は脱ぎすてることが多いビニール袋やレインコートも、後半のランナーは6、7割が着たまま。手がかじかんで、サプリのキャップが開けられず給水所で助けを求めるランナーも結構いた。

4万人近いランナーに1万人を超えるボランティア、さらに多くのスタッフや警備員、ランニングポリスとドクター、150万人とも言われる沿道応援、それぞれいろいろな体験や思い出ができた1日だったと思う。

週末は名古屋ウィメンズとびわこ毎日だ。どちらも天気予報はくもりのち雨で、予想最高気温が名古屋18度、大津14度と高め。身体を冷やす恵みの雨となるとよいが。

田村晋一,松井証券
松井証券ストラテジスト 田村 晋一(たむら しんいち)
京都大学経済学部を卒業後、太陽神戸三井銀行(現三井住友銀行)に入行。米国MBA 留学、外資系大手コンサルティング会社勤務等を経て、UBS 証券、ドイツ証券、バークレイズ証券にて銀行セクター担当アナリストとして豊富な経験を積み重ねる。

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