同じ英文を繰り返し書き、「型」を身体に刷り込む

私が「写経」と呼んでいる勉強法は、次の通りです。

(1)A4の紙を縦に半分に折り、左側半分に、テキストにある英文の日本語訳を書く。

(2)右側半分に、テキストの英文を書き写す。

(3)紙を折って日本語訳だけが見える状態にし、別紙に英文を書いていく。わからなければ正解を見てよい。

こうして、何度も何度も同じ英文を繰り返し書くのです。

朝日新聞の「天声人語」を書き写すことで文章力を鍛えるという勉強法がありますが、それと考え方は同じです。

英文は、「これが主語で、対応する述語がこれで、名詞は複数形で……」というように考えながら書くのが理想的です。しかし、疲れていたり、モチベーションが下がっていたりすることもあるでしょうから、そんなときは、何も考えずに、ひたすら英文を写すのでもかまいません。それでも、繰り返すことによって、英文の型が身体に刷り込まれていきます。

発音も、意識しながら書くに越したことはありませんが、なかなか難しいでしょうから、とにかく書くことに集中してください。

英文は、文法を理解し、語彙を増やせば、論理的に作り出せるものだと思っている人もいるかもしれませんが、それで自然な英語になるとは限りません。実際に使われている英文を身につけることが不可欠なのです。