2019年4月16日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米ドル/円の日足チャートをみると、きれいなリバースヘッドアンドショルダーを形成している。3月25日の安値である109.70円を中心にほぼ左右対称の動きだ。また、以前から意識している1月3日の安値である104.87円(チャート上の安値は104.29円だが出会いベースでの価格)から3月25日の安値である109.70円を結んでトレンドラインを引くと4月10日の安値の110.81円をピッタリ止めている。サポートラインがきれいに上昇している形だ。3月に下攻めをした際も一目均衡表の雲の上限を3~4日下攻めたが跳ね返され、直近でも跳ね返されている。その後、21日移動平均線や200日移動平均線も上抜けし、上昇してきているため、テクニカル的には非常に強い形だ。しかしそこに影を投げかけているのが日米通商交渉。たとえば貿易摩擦などの件で円高方向の話が出てきたとすれば、一瞬下がる可能性もある。また、そうして下げた111円割れや110円台後半などは90日移動平均線が位置しているため、もしそこまで落ちたら絶好の押し目だと考えている。マーケット内ではそこまで下がらないだろうと考えている人も多いようだが。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は米ドル/円の上値追いをする週となりそうだ。今週の米ドル/円予想レンジとしては、110.60~112.85円。しかし111円割れの可能性は低いとみて、実際には111円ミドル割れを待って111円台前半で押し目買いをし、112.00円トライ、もしくは112.15~112.20円付近の揉み合いで半分やめて、その後112.25円を抜けたらまた買い増ししたいといったイメージだ。112円台は本当に抜けるかどうかもわからないため、なかなかロングをとりづらい。よって111円台前半で押し目を待って、買いから入るのが望ましいだろう。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。