皆さんはインターネットなどで「普通の主婦が不動産投資で何軒もの物件を所有し、多額の資産を築いた」といったニュースを目にしたことはないだろうか。こうしたストーリーの主人公らは、一体どのようにして、これほどの資産を築けたのだろうか?ここでは不動産投資による物件数の増やし方と、物件を増やすことによる税務やリスクコントロールについて考えてみよう。

不動産投資から不動産経営へ

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(画像=Thinkstock/Getty Images)

不動産投資を行う目的は、人によってさまざまだろう。生命保険の死亡保障の一部と考える人もいれば、不足する老齢年金を補うことが目的だという人もいる。これらの人にとって、不動産投資による収入は、あくまで副収入であって、1棟1室を所有するだけでも目指す成果は得られるだろう。

しかし、冒頭に紹介したケースでは、「主人公」である主婦は、副収入の規模では満足せず、さらなる収入増加を求めて、不動産投資を続けていった。その姿勢はさながら「不動産経営」と呼ぶべきものである。実際に不動産投資は他の金融商品と投資方法が異なっており、その特徴を生かすことで、大きな資産を築くことも夢ではない。

規模を拡大させやすい不動産投資ならではの特徴

不動産投資の特徴として、仮想通貨などとは違い、実際に存在する「実物資産」による価値の裏付けがある点や、資産価値の変動リスクが小さく、「賃料」という安定収入が得られる点が挙げられる。収入が安定していれば、資金計画にも組み込みやすくなる。

そこで考えられるのが、最初の物件が生み出す収入と、次の物件が生み出す収入をベースに、次の物件の購入計画を立てることだ。得られてもいない収入をあてにして、物件を買うのは極めてリスクが高いように思えるが、これは「レバレッジド・バイアウト(LBO)」という、企業買収方法と非常に似ている。LBOは買収先企業の資産や将来生み出す収入を担保に、買収資金の融資を受けるというもので、世界的に盛んに行われている方法だ。

実は、金融機関からの融資が何千万~何億円といった金額になると、融資を受けるうえで重視されるのは、いかに収益を生み出すか、という資金計画だ。この資金計画は、キャッシュフローの安定性が最大の要点である。実際に投資する場合は、災害に強い・希少性から資産価値が下がりにくい・立地条件の良い(職場などが集中していて入居者が入りやすい都心部の駅近など)といった、ワンルーム系のマンション物件がいいだろう。

物件数の増加で得られる不動産投資のメリット

不動産投資は、安定的なキャッシュフローが確保できると、物件数を増やしやすくなる。加えて、数を増やすことで、空室発生による家賃収入ゼロのリスクを抑えられる。給与所得や事業所得などがある人は、物件数が増えれば、建物の減価償却による節税効果の増加も期待できる。

このほかにも、不動産投資が「事業的規模」とみなされる基準(所有物件数が5棟以上もしくは10室以上など)を満たすことによって、最大65万円の所得控除を得られる「青色申告特別控除」や、一定の条件を満たす親族への給与を経費にできる「青色事業専従者給与」など、税務面でのメリットが大きくなるのも不動産投資の特徴だ。

不動産投資は、物件数を増すことで、得られるメリットが大きくなるという特徴がある。家賃収入という比較的安定的な収入を得られることから資金計画を組みやすく、物件数を増やしやすい。

ただ、安定的なキャッシュフローが得られることが、資金計画の前提であるため、空室リスクには弱い。物件数が増えてくれば、空室が生じても家賃収入への影響は限定的になる。また、資産価値が下がりにくい都内の好立地物件を選ぶことも、空室期間を短縮させる効果が期待できるだろう。

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