生前に贈与するには

贈与税がかからない制度、贈与税の基礎控除である110万円の非課税枠を使う贈与を行うには生前に手続きを進めておきましょう。死後に相続する際には、銀行との取引などにより、残高が税務署にデータとして残りますので、被相続人の銀行預金などから税金を計算することができますが、生前贈与ではない被相続人の死後には相続の際にしっかり税金を支払うことになります。

また平成27年度から、改正されていますので、相続税の改正された基本的な資産の見方をよく確認して相続を行いましょう。相続の行い方も様々です。相続人が副数人いる場合はしっかり遺産分割協議を行い、誰が何を相続するのかを決めていきます。


短期、中期の生前贈与の活用

相続の注意点として相続税が改正されること、相続における様々な規定が変更されていること、または他にかかる税金などにも着目して行きましょう。

基本的に短期対策として婚姻期間が20年以上の方は配偶者へ居住用財産贈与、また特別障害者がいる方は特別障害者信託受益権に係る、6000万円贈与等、また子供が学生の方は非課税財産の贈与、また納税資金が不足している方は生命保険の活用を行うこともできますので贈与はかなり中期的な相続対策としても期待が持てます。金融資産を相続する際にも贈与のほうが断然、安く、節税を行うことができます。


上場株式の贈与を事前に

急騰上場株がある方は上場株式の贈与を事前に行っておくことで節税を行うことができるようになります。死後には非相続人が利用していた保険会社にコンタクトを取り、分割までに時間の手間がかかることも忘れずに覚えておきましょう。

保険会社で被相続人の上場株式を相続するには、名義変更を行うため、新たに登録し、被相続人との続柄を証明するために保険会社から戸籍謄本などの提出を求められることにもなりますので、事前に必要な書類を用意しておいて、相続に対応しましょう。


相続税と節税

相続を行うには相続手段によっては確実に節税を行う事ができるようになります。節税を行うにはしっかり被相続人のデータを把握し財産や資産の評価を行い、税理士に相談することで非相続人の資産のどこから節税をすることができるのかを知ることができます。また、近年には相続税が改正しましたので、相続する金額または、不動産についての改正状況を国税庁のサイトで確認することができるようになります。

また資産が多い被相続人の方は、相続税改正後の税の利率に着目してください。また死後に遺書を残しておくことも被相続人の意思が反映され効果的ですが、節税対策としては生前贈与のほうがおすすめできます。多くの規定に従って合理的に相続を行いたい方は生前贈与がマストです。

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