日系大手ディベロッパーの三菱地所。旧財閥系で、その安定性と高い給与から多くの人が勤めたいと思う人気企業だ。東京駅周辺のオフィスビルの多くは、三菱地所が手がけたものだ。名実ともに日本を代表する不動産会社である三菱地所だが、社員の平均年収はいくらなのだろうか。有価証券報告書から従業員の年間給与を紹介する。

有価証券報告書とは?

三菱商事,年収
(画像=PIXTA)

日本証券業協会によれば、有価証券報告書とは、会社の概況から事業や設備の状況、財務状況まで多岐にわたる情報が盛り込まれている報告書のことだ。

三菱地所の有価証券報告書には、これまでの三菱地所の歴史や全子会社の情報、株式の配当政策や事業のリスクなど、あらゆることが記載されている。経営者や投資家だけでなく、三菱地所を知りたい人にとっては、有益な報告書だと言えるだろう。

三菱地所の平均年間給与は1,229万円

気になる三菱地所の平均年間給与は、1,229万円だ。平均年齢は40.8歳で、平均勤続年数は17.1年(2019年3月31日現在における提出会社単体の数字)となっている。

連結で見た三菱地所の過去3年間の営業収益は、2016年3月期1兆94億円、2017年3月期1兆1,254億円、2018年3月期1兆1,940億円と順調な伸びを示している。

三菱地所の今後の動向

三菱地所は、2017年2月に日本初のFinTech拠点である「FINOLAB(フィノラボ)」を大手町ビルに拡張移転した。2018年からの3ヵ年計画では、この「FINOLAB」を足がかりに三菱地所がオフィスを多く構える丸の内エリアへのベンチャー企業誘致を継続していくとされている。2020年代に向けた「新たな収益の柱」の確立を目指し、大企業との連携機会などを魅力として誘致を推進していく予定だ。

また、社会ストックの有効活用の具体的な取り組みとして、地方空港運営ビジネスにも進出し、空港を集客装置としたリゾート事業を展開する予定。さらに、今後ますます成長が予想されるインバウンドニーズに応え、商業施設向けの多言語翻訳アプリを開発するなど、ハードのみならずソフト面の強化にも力を入れている。

これまで「丸の内の大家」と言われていた三菱地所だが、今後は丸の内エリアでの安定した収益を武器に、様々な分野での活躍が期待できそうだ。

文・MONEY TIMES編集部/MONEY TIMES

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