周りの人がどれぐらい貯金しているのかって、気になりますよね。独身の間は好きにお金を使いたいと思う反面、将来に対して不安もあるし、「他の人は一体どうしているんだろう」とつい考えてしまいます。そこで、今回は30代の単身者の平均貯金額と、貯金額の中央値を紹介します。また、年収によって貯金額にどのぐらい差があるのかも紹介しています。周りの貯金額がその人にとって適正な貯金額とは限りませんが、一つの参考にしてみてください。

30代独身の貯金額はどれぐらい?

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(画像=PIXTA)

平均値と中央値を知ろう

お金に関するアンケート結果などで、「平均値」と共によく「中央値」という項目を目にすると思います。中央値とは、アンケートをとった人の数値を小さい方から順に並べた場合、ちょうど真ん中の人の値のことです。

例えば、アンケートを取った7人の年収が、低い方から次のようだったとします。
「200万円、250万円、400万円、400万円、400万円、600万円、2億円」

この場合、中央値は真ん中(4番目)の400万円になります。一方、平均値はというと、3,178万5,714円になりますが、この7人の平均年収が3,000万円オーバーと言われてもピンとこないのではないでしょうか。

身長や体重など、数値がせいぜい50から200の間に収まる場合、平均値はとても参考になるのですが、年収のようなお金の分野では、一部の富裕層に値が引っ張られてしまうため、中央値の方が実態を表すということがよくあります。

平均貯金額は317万円

2018年に金融広報中央委員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」によると、30代単身者の貯金額の平均値は317万円、中央値は40万円でした。ただし、平均値が317万と言っても貯金額が300万円以上の人は全体の28.9%にとどまっています。

4割が貯金0って本当?

30代単身者で貯金がない人は39.7%!

上記の調査では、30代の独身者で貯金がゼロの人の割合は39.7%でした。独身の間は貯金に対するモチベーションが上がらないのか、実に4割近くの人が貯金がまったく無いと答える結果になりました。

ちなみに、30代の二人以上の世帯では、貯金額の平均値は660万円、貯金が無いと答えた人の割合は17.5%となっています。

貯金がない人を省いた貯金額の平均は?

独身の人では貯金ゼロの人の割合は4割近くを占めていましたが、中には初めから貯金をするつもりがない人もいるはずです。貯金が無い人が4割いるから私も貯金しなくともいいと考えるより、みなさんが実際に知りたいのは、貯金をする意思がある人がどれぐらい貯金をしているか、ではないでしょうか。

家計の金融行動に関する世論調査では、貯金が無いと答えた人を省いたアンケート結果も発表されています。それによると、貯金が無い人を省いた30代独身者の貯金額の平均は533万円、中央値は250万円でした。独身者でもだいたい250万円ぐらいは貯金があるということになります。

収入が低いと貯金はできない?年収ごとの貯金額を紹介

貯金できるかどうかは、当然年間の収入によっても変わってきますので、最後に収入ごとの貯金額の平均値と中央値をご紹介します。

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(画像=年収ごとの貯金額の平均値と中央値)

この表を見ていただいてもわかる通り、年収が1,000万円までは、年収が高ければ高いほど貯金も増えています。

しかし、年収300万円未満の人の中央値も10万円とプラスになっており、半数以上は貯金があることがわかります。年収に関わらず、自分にできる範囲で貯金をしていきましょう。

周りの額を気にせず、マイペースで貯金することも大切

30代独身の方をメインに、貯金額の平均と中央値をご紹介しました。ただし、一括りに30代と言っても、職業や生活習慣、また一人暮らしか実家暮らしかなど、環境によって貯金できる額は変わります。周りがどれぐらい貯金しているかも気になりますが、自分ができる範囲で少しずつでも貯金を増やしていくことが大切です。

文・松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所)/fuelle

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