2019年6月25日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

現在、米ドル/円のみならず、全体的に上値が重たくなっている。背景は先日のFOMCで完全にドル安を容認したことだ。「景気の拡大を持続させるために適切な行動をする」といった内容の声明があり、FRBは年内の利下げを示唆している。よって基本はドル売り。ユーロ/米ドルや、他通貨ドルでもドル売りの傾向が鮮明となっている。米ドル/円が下落して、他通貨ドルが上昇するので、掛け算であるクロス円が米ドル/円に引っ張られて下がるのか、多通貨ドルに引っ張られて上がるのか非常に微妙でなかなか方向感がつかみにくい。ただし、クロス円は基本、跳ねたら戻り売りだと思っている。米ドル/円も本日25日(火)は戻り売りで臨みたい。おそらく本日25日(火)中には106円台に行くだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円の予想レンジは106.50~108.55円。この予想上値である108.55円というのはかなり以前からみているフィボナッチの38.2%戻しの上値抵抗線レベルでもあり、ダウントレンドチャネルの上限でもある。一方下値側は、年初1月3日の急落後、106.49円付近が下固めのレベルとなり、そこから上がっていったため、106.50円がポイントとなる。106.50円が割れるか割れないかが焦点。また21日移動平均線が本日25日(火)時点で108.31円付近にあるが、この移動平均線は数日で10銭ずつくらい下がっており、このまま止められてダウントレンドが続きそうだ。今週末29日(土)から2日間開催されるG20もあまり期待できないため、やはりドルを買い戻す方向ではないだろう。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。