普段は節約に気をつけているのに、ふとした時に衝動買いをしてしまって、貯金がなかなか増えていかないと悩んでいる人はいませんか。衝動買いは自分の意志の弱さが原因と思っている人は多いと思いますが、実は日々の生活で衝動買いを引き起こしている習慣があります。今回はそうした習慣の中から特に大切なものを3つご紹介します。

睡眠不足だと衝動に勝てない

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(画像=PIXTA)

睡眠不足が続くと、健康に悪いだけではなく、集中力や注意力の低下など、脳の機能にも影響を与えることがわかっています。この状態が続くと、だんだんとやる気が起きなくなり、目の前の誘惑に負けやすくなってしまいます。

さらに、睡眠不足だと脳が疲労を感じ、甘いものが欲しくなります。ただでさえ誘惑に負けやすくなっている時に、体が甘いものを求めるようになると、コンビニでお菓子を我慢するのは無理ですよね。

ぐっすり眠れた翌日と睡眠不足の日、自分がどれだけ衝動買いをしやすくなっているか、一度注意深く観察してみましょう。「明日からは衝動買いを我慢しよう」と決心するより「明日からもっと寝よう」と考える方が効果的だと気付けるかもしれません。

ネガティブな情報を見ると安心感が欲しくなる

ニュースを見るとブランド品が欲しくなる?

夜、自宅のテレビでニュース番組を見ていますか?かわいそうな事故や、海外で大変な事件を見て気分が落ち込むことはないでしょうか。『スタンフォードの自分を変える教室』(ケリー・マクゴニガル著、大和書房)によると、実はこうした「死について意識する情報」に触れると、人は無意識にこれらの不安を遠ざけようと、なんでもいいので安心感を求め、誘惑に負けやすくなるそうです。

例えば、一時的に楽しい気分になれるチョコレートやケーキ、ストレスを緩和するタバコやコーヒー、また自己イメージが高まりそうなブランドバッグや宝石など、一見関係ないようなものまで欲しくなるから困ったものですね。

ネガティブな情報とネットショッピングの組み合わせは要注意

昔はテレビが主な情報源でしたが、今はネットニュースやSNSでも簡単に情報が得られる時代です。もちろん微笑ましいニュースもたくさんありますが、悲しい内容も多く、また残念ながら誹謗(ひぼう)中傷などのネガティブなコメントなども数多くあります。

さらに悪いことに、このような情報を目にした後、しばらく冷静になる時間を置ければいいのですが、今はネットショッピングなどですぐ物が買えてしまいます。こうして、一時的に不安になってネットで物をワン・クリックで注文し、翌日届いた商品を見て「なぜこれを買ったんだろう?」と後悔します。

こういう衝動買いはなかなか意識するのは難しいので、対策としては、例えば夜ニュースやSNSを見ない、ネットショッピングは午前中しか利用しない、と決めておくのがいいでしょう。

「部屋が散らかっていると貯金ができない」は本当

よく部屋が汚い人はお金が貯まらないと言われますが、これにも理由があります。部屋が片付けられない人はとにかく物が多く、物を捨てられない人です。物を大事にするのはとても立派なことですが、要らないものを捨てるということも時には大切です。

使わないものをきちんと捨てる習慣がついていると、新しいものを買う時、「これはきちんと使うかな。使わなくなって捨てることになったらもったいないな」と、その商品をきちんと吟味するクセがついてきます。これは、「使わなくてもとりあえず置いておけばいいか」と考えているうちは身につかないクセです。

矛盾しているようですが、無駄なものを買うのをやめるには、今要らないものを捨て、部屋をきれいに片付けておくようにしましょう。

生活習慣を見直して衝動買いを防ごう

今回は衝動買いを引き起こす習慣を3つご紹介しました。これらを知っておくと、今自分は衝動買いをしようとしているのか自覚できるようになりますし、欲しいものが目に入っても我慢できるようになるかもしれません。睡眠をよく取る、ニュースやSNSに依存しない、部屋を片付けるなどは、お金のことだけではなく、健康な生活を送るためにも大切なことですので、ぜひ意識してみてください。

文・松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所)/fuelle

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