★10年利回り上昇で株高。 注目のパウエル連銀議長による下院での議会証言でした。 議長は「世界経済の減速による米国景気拡大への影響に対処するため、必要に応じて行動する」と述べました。先日の堅調な雇用統計でいったんは後退していた利下げ観測もこれで息を吹き返したようです。月末30-31日のFOMCで、連銀が0.25%ではなく、0.5%の利下げに踏み切るという期待が一気に高まり(どうしてそうなるのか意味不明)ました。 もし、本当であれば、連銀としてはよほど今後の世界経済の悪化を警戒しており、予防的措置の必要があると判断していることになります。 市場は、10年ぶりとなる利下げの実施に向けた地ならしを始めた、と解釈したようです。

★10年利回りと2年利回りの格差、拡大。 この議長の議会証言で、10年国債利回りは2.061%に上昇。ただ、25日線を完全突破したものの、最終的にはずいぶんと押し戻されているので、最終的には完全突破というにはまだ微弱です。つまり、完全に利下げを織り込み済にしたと言い切れるか、まだはっきりしないということです。 一方政策金利FFレートに近い2年国債利回りは1.8256%へと急低下しています。ただ25日線1.8204%は上回ったままです。つまり、こちらは利下げが7月だけではなくもっと続くという見方をしているのですが、それも、そう思い切っている様子でもなく、期待という程度にとどまっているわけです。 二つが分かれた動きをしたことになります。

★一見株高だが、中身はそうでもない。 一見ダウ工業株、S&P500が上昇しており、ナスダックにいたっては高値更新です。ジャンクボンドも上昇していますから、今のところは心配なさそうですが、しかし、呑気に見ているわけにはいきません。 重要なダウ輸送株指数は、逆行安しています。わずかですが、すべての移動平均線を割り込んでしまっています。 また、上昇したほかの株価指数も上述のナスダックを除いては、すべて6月後半以降の、高原状態にあって、レンジから上放れたわけではありません。

★ビットコイン、反落。 ビットコインです。 前日は、あわや6月26日の終値12913ドル、ザラ場13826ドルの高値を抜き去るか、とすら思えた上昇だったビットコインですが、昨晩になりますと、ザラ場で13183ドルまで上昇した結果、高値更新できずに、現時点では6%以上の反落となっており、11723ドル前後で推移しています。 もし、これが事実上のダブルトップで、ビットコインはすでに大天井を打ったということであれば、米国株は・・・(以下割愛) (ポジションの方針、個別銘柄スクリーニングは、「一粒萬倍」勉強会サイトを参照)

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著者:増田経済研究所 松川行雄