米ハイテクセクターにおける決算シーズンは、今後数週間で山場を迎える。フェイスブック、アップル、アマゾン、ネットフリックス、グーグル、マイクロソフトなどの大手企業に注目が集まるものの、今後長期的成長を遂げると見込まれる他の有力企業に目を向けるのが賢明かもしれない。

以下の3銘柄がハイテクセクターにおいて、収益と利益の両面で加速度的に成長している銘柄である。3銘柄とも、四半期決算報告の前にロングする価値のある銘柄だ。

1. Twilio(トゥイリオ)売上高予測:前年比+102%

クラウドコミュニケーション・プラットフォームを提供するトゥイリオ(NYSE:TWLO)の株価は年始より60%上昇しているが、これは同社の提供するソリューションサービスへの需要の高まりを受けてものであると考えられる。同社は「通信機能をAPIで接続するクラウドサービス(CPaaS)」の市場で大手企業へと成長しており、ツイッター(NYSE:TWTR)やコカコーラ(NYSE:KO)、リフト(NASDAQ:LYFT)などの大企業を顧客としている。

同株は7月17日、145.86ドルで終値を迎えており、時価総額は180億ドルに達した。また6月20日には、史上最高値となる151.00ドルを記録している。

トゥイリオ
(画像=Investing.com)

同株への投機熱の高まりには理由がある。同社の売上高成長率は5期連続で上昇しており、今年の1-3月期の収益に至っては、前年比80%近くの上昇となったからだ。さらに注目を集めるのがそのEPSで、過去3期のうち2期において予想の3倍以上となる結果を残している。

トゥイリオは8月7日頃に第2四半期(4-6月期)決算を発表する予定だ。予想EPSは0.02ドル、また売上高は前年同期の2億6372万ドルから102%増となる見込みだ。

また同社の更なる成長の判断材料として、アクティブカスタマー数にも注目が集まっている。第1四半期(1-3月期)の決算報告によれば、同社は前年同期比186%増となる15万4797人のアクティブカスタマーを抱えている。

2. MongoDB売上高予測:前年比+59.6%

2017年10月に上場を果たしたMongoDB(NASDAQ:MDB)は、NoSQLのオープンソースソフトウェアプラットフォームにおける最大手だ。

6月10日に史上最高値の184.78ドルに達した同社の株価は、年初来で81.4%上昇している。17日の株価は160.79ドルで引け、時価総額は89億ドルとなっている。

MongoDB
(画像=Investing.com)

同社はIPO以来、前年同期比50%以上の成長を毎期遂げており、その成長は市場の予想を毎度超えてくる。またこの急激な成長は、同社の提供するクラウドベースのオープンソースデータベースに対する需要の高まりを受けてのものだと考えられる。

9月5日に予定されている同社の第2四半期(5-7月期)の決算報告では、売上高は前年同期比59.6%増となる9177万ドル、1株当たりの損失は前年同期の0.41ドルから回復し0.28ドルとなると見込まれている。

同社の提供する新製品Atlasの売上が400%以上増加したこともあり、同社の売上高は増加が見込まれている。同製品は現在、総売上の34%を占めるにまで至っている。

3. Zscaler(ジースケイラー)売上高予測:前年比+47.1%

クラウドベースのセキュリティサービス大手であるジースケイラー(NASDAQ:ZS)は、サイバー攻撃に対するフォレンジックやマルウェア対策となるサービスを提供している。

同社の株価は年初来110%増となっており、市場は尚も強気姿勢を保っている。17日の終値は82.00ドルとなり、史上最高値の85.50ドルに肉薄している。また、時価総額は現在103億8000万ドルとなっている。

ジースケイラー
(画像=Investing.com)

同社の第4四半期(5-7月期)決算報告は9月4日に予定されている。予想EPSは前年同期比200%増、予想売上高は前年同期の8263万ドルから47.1%の増加となっている。

同社は新セキュリティサービスとして「ジースケイラープライベートアクセス(ZPA)」を開始しており、この新サービスをバネに更なる飛躍を遂げるのか、投資家たちは注目している。同サービスは現在、同社の新規顧客契約の約10%を占めている。(提供:Investing.comより)

著者: ジェシー コーエン