今週の総括
★円高と企業業績懸念が重石となり、弱気の株価推移が続く
今週の日経平均は上値の重い展開で始まり、18日に大きく下落、19日挽回も、前週末比218円安で引けた。
史上最高値圏で推移している米国株に対し、国内株の出遅れが目立つ1週間となった。米国株式市場では、米利下げへの期待が市場心理改善につながっている印象だが、米利下げは日米金利差縮小⇒円高要因でもあるため、ドル円市場が再び1ドル107円の円高方向に動いた。その結果、日経平均も新興市場も下落となった。今期の会社予想前提は1ドル110円の企業が多いため、1ドル107~108円のままでは業績悪化の可能性が高まることも、日経平均の上値を抑えている印象が強い。
業種別にみると、原油価格下落の影響で先週に続き資源株の下落が大きく、電力・ガス、小売、商社、海運、電機・精密などの下落が目立つ。一方で、保険、自動車、非鉄、機械、化学などはわずかながら上昇した。ただし、輸出株、あるいは内需株のどちらかに偏った動きは感じられない。
来週以降の見通し
★上値が重いまま決算相場入りか
日経平均想定レンジ 20,500~21,700円
来週の日経平均は、引き続き上値が重いまま、個別銘柄では決算発表内容を織り込む展開を予想する。
現時点で一番影響が大きい材料は米利下げだが、次回の米FOMCの結果発表は31日であり、それまでは結論が見えない。今回は利下げについては前向きのまま、結論自体はさらに次の会合(9/18予定)まで引き延ばされる可能性も捨てきれない。緩和資金が米国に集中していることで米国市場は少し過熱気味の印象もあるが、国内市場の市場心理に過熱感は見られない。円高方向に圧力がかかりやすい局面であることも市場心理が回復しにくい要因でもあるだろう。もうしばらくは、上値が重いままとなる可能性が高いだろう。
その中で、来週24日から企業の1Q決算が本格化する。主要企業のトップバッターはいつもと同じ日本電産。小型モーターを中心に様々な部品を手掛けているため、「中国」「半導体」「自動車」「工場用ロボット」「5G」など、数多くの分野と関連しており、ハイテク企業の代表例としての注目度は毎回高い。1月は下方修正したが、前回4月は以前のような増収増益増配予想を出した。さて今回はどうなるか。ハイテク株全体の流れを予想する意味でも、日本電産の決算内容とその後の株価反応は注目しておきたい。
コラム:徒然なるままに
今年の梅雨は長引いているなぁと思っていたら、そうでもないらしい。
今年の関東~東海地方の梅雨入りは6月7日で、ほぼ平年並みだが、平年の梅雨明けは7月21日ごろだそうなので、今日19日時点で梅雨明けしていないのは平年通りということになる。昨年は関東地方の梅雨明けが6月29日と極めて早かったので、「長引いた」と感じたのかもしれない。
今年の関東地方の梅雨の特徴は、雨も多めだが、特に日照不足と低気温だろう。東京都心では5月後半に最高気温が30度を超える「真夏日」が4日あり、6月も3日あったが、7月は18日時点でまだ1度もない。
日常生活への影響では、生育不足でナスなどの価格が上昇し始めている。一方でキャベツなどの葉物野菜は雨のおかげで生育がよくなる面もあるそうだ。
景気への影響では、夏が稼ぎ時の商品は苦しい状況ではないか。まずは夏物衣料、エアコンなどの夏物家電、ビールや飲料全般、アイス、虫よけスプレーなども厳しそうだ。施設では、ビアガーデン、海やプールなどを連想するが、ショッピングモールや観光施設などお出かけスポット全般に人出が減りそうだ。普段使いの居酒屋も客単価が落ちそうな気もする。逆に空梅雨だと水不足で困る訳で、困ったものである。
そんな中、高校野球も困っているらしい。神奈川県予選の話なのだが、伊勢原市の球場では、雨天後のぬかるみを直すために用意していた乾いた砂の在庫がなくなってしまったそうだ。まずはスポンジで水を抜いた後に、乾いた砂を巻いて整備する訳だが、今年は例年より雨が多くて、この砂を使い果たしてしまったという。しかも7月16日の2回戦の時点でのまさかの在庫切れ。
そこで苦肉の策として登場したのがヘアドライアー。長い延長コードを使い、せめてバッターボックスだけでもと乾かそうという作戦。ところが、また雨が降ってしまい、感電リスクがあるということで作業は中止に。何とも涙ぐましい努力なのに、そこに再度の雨とはかわいそう過ぎる。無事に最後まで大会が開催できますように。
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