前日については、ジョンソン英政権の最初の閣僚会議が開催され、ジョンソン英首相や各閣僚からEU離脱について、強硬的な発言が相次いだことから、ポンドは「合意なき離脱」を織り込むかたちで急落しました。ポンドドルは一時1.22132ドルと2017年3月以来約2年4カ月ぶりの安値を付けたほか、ユーロポンドは0.91203ポンドと2017年9月以来約1年10カ月ぶりのポンド安水準を付けました。

意識された発言としては、ジョンソン英首相が、「EUからの離脱問題を解決できない場合には、バックストップは何の役にも立たず、撤回することが必要。メイ前首相がEUと合意した離脱協定案はすでに破綻しており、撤回しなければならない。ただ、新たな合意をEUと結ぶ余地はある」、ラーブ英外相が「合意なきEU離脱の準備を加速させており、10月31日に合意の有無に関係なく離脱する準備が整うだろう」と述べ、「アイルランドとの国境に関するバックストップは非民主義的であるとし、離脱協定から除外するべき」とも発言したことから、ポンド売りが加速しています。

引き続きポンド安が意識されていますが、直近のメインイベントとしては、FOMCになりそうです。FF金利を0.25%引き下げると考えられますが、FRBは「持続的な景気拡大」を維持する考えを強調する可能性が強そうです。また、具体的な数値に言及することを避けながらも、数ヵ月先の追加利下げの可能性を示唆するのではないでしょうか。今後の追加利下げについては、複数回の利下げが想定されますが、焦点は回数になりそうです。4-5回の利下げを示唆するようであれば、ドル円は107円を目指す動きになるのではないでしょうか。

今後の見通し

FXプライム,市況解説
(画像=PIXTA)

本日は、日銀の金融政策決定会合が予定されています。Bloombergがエコノミスト47人を対象に行った調査では、14人が今回の会合で日銀がフォワードガイダンスの再延長を行うと予想しています。4月に明確化されたフォワードガイダンス「当分の間、少なくとも2020年春ごろまで現在の極めて低い長短金利の水準を維持する」が、10月の消費増税などを視野に、「2020年末」あたりまで延長される可能性がありそうです。

日銀が昨年7月31日の会合で政策金利のフォワードガイダンスを導入した際には、ドル円は1円程度円安に傾いたものの、今年4月25日の会合で、フォワードガイダンスをより明確化した時は、市場への影響は限定的となりました。今回、フォワードガイダンスを変更するとなれば、方向的には円安方向に傾くものと思われますが、影響はそれほど強いものではなく、109円ワンタッチくらいの影響度になるかもしれません。

1.12ドルレジスタンスが続く限りはユーロショート戦略

1.11ドル付近では下値の底堅さが確認されますが、反面、1.12ドルでは上値の重さも確認できます。ただ、テクニカルだけでなく、ファンダメンタルズ要素を加味すると、再度1.11ドル割れの方向に動くと考えています。1.1160ドルでのショート、1.1200ドル上抜けを損切りとし、利食いについては、1.1100ドル下抜けを想定し、1.1060ドル付近に設定します。

海外時間からの流れ

本日発表された豪・6月住宅建設許可件数(前月比/前年比)については、市場予想+0.2%/-24.3%に対して、結果は-1.2%/-25.6%と非常に弱い内容になりましたが、市場への影響は限定的となりました。RBAの年内利下げは既に織り込まれており、また、弱い経済指標も既に織り込まれていることから、豪ドル安に振れる経済指標には、今後あまり反応しない可能性が高そうです。

今日の予定

本日は、独・7月消費者物価指数(速報値)、米・6月個人所得/個人支出、米・7月CB消費者信頼感指数、米・6月中古住宅販売保留指数などの経済指標が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

FXプライムbyGMO情報分析チーム
為替のみならず、株式、商品相場の経験者が多角的な目線でマーケットを分析します。執筆者は営業推進部マーケッツグループ長、稲井有紀、グループ長代行、崔 敏樹。